「黒板塗料って実際どれくらい持つの?」「耐久性や寿命が具体的に知りたい」
黒板塗料を検討する中で、耐久性(耐用年数)が気になる方は多いのではないでしょうか。
すでにご存知の方もいるかもしれませんが、ほとんどのメーカーが、黒板塗料の耐用年数を公開していません。塗装を長くきれいな状態で使用したい場合、耐久性の面で不安を持ってしまうことでしょう。
黒板塗装の耐久性は使用環境やメンテナンス方法によっても変わりますが、製品によっては10年以上の使用が想定されるものもあります。
このコラムでは、黒板塗料の耐久性(耐用年数)や塗装が劣化する原因、長持ちさせるためのメンテナンス方法について解説します。
目次
黒板塗料の耐久性(耐用年数)を公開しているメーカーは少ない

・塗装場所によって寿命が変化する(屋内か、屋外か)
・塗装環境によって劣化の進行が異なる(紫外線、湿気、熱など)
・下地の状況や下地処理に左右されやすい(下地不良で耐久性が下がる)
・黒板としての使用頻度が影響する(書き消しの頻度)
・実環境による長期間の試験が必要になる(時間、手間がかかる)
たとえ室内塗装であっても、紫外線が常に当たる場所とそうでない場所では寿命が異なる場合があります。
耐久性を正確に評価するには、実環境による長期間の試験が必要となります。試験の実施が現実的に難しいこともあり、多くのメーカーが明確な年数を公開していないのが実情です。
黒板塗料の耐久性(耐用年数)の目安

黒板塗料はアクリル系の合成樹脂をベースとしたものが多いため、一般的な水性アクリル塗料の耐久性が参考になります。
水性アクリル塗料は、他の塗料に比べて耐用年数がやや短く、3〜6年が一つの目安です。(使用環境によって前後します。)
ただし、黒板塗料は「チョークで書いて消す」ことを前提とした特殊塗料で、通常のアクリル塗料とは成分設計が異なります。同じ条件だと、摩耗の影響で耐久性が低くなる可能性があるでしょう。もし、耐摩耗や耐水性、耐候性に優れた黒板塗料だった場合は、通常のアクリル塗料よりも長持ちする場合があります。
一部のメーカーでは、「屋内で3〜5年程度、屋外では3年程度」という記載をしています。この表記は黒板塗料の耐用年数の目安になりますが、製品や使用環境によって大きく変わると考えておきましょう。
エコスは長期的な使用を前提とした黒板塗料

「リビングや子ども部屋の壁、DIY家具を塗装したい」「店舗やオフィスで黒板ボードを取り入れたい」という方は、一度塗装したら長く使いたいと考えるはずです。
しかし、一般的な黒板塗料は、他の塗料(ウレタン塗料やフッ素塗料など)と比べて耐用年数が短くなりやすく、使用環境によっては塗装から数年で再塗装しなければならないこともあります。
その中で、長期的な使用を前提とした黒板塗料が、エコス社のオーガニックチョークボードペイントです。(上の画像は、エコスオーガニックチョークボードペイントの実際の写真です。)
耐用年数の目安は10年以上
エコスオーガニックチョークボードは耐久性を公表している数少ない黒板塗料で、その耐用年数は「10年以上」です。10年以上の使用を想定した設計になっていることはもちろん、その耐久性は実環境での耐候テストでも確認されています。
エコスは、一般的な塗料に含まれる3倍もの顔料を使用することで、発色の良さと耐候性を両立しています。さらに、耐水性もあるため、乾燥後は水洗い可能です。
アメリカアリゾナ州の強い日差しでテスト済み

アリゾナ州というと、皆さんはどのようなイメージを持っているでしょうか。
個人的には「とにかく暑い!」という印象がありますが、実際にアリゾナ州はアメリカでもっとも暑い街といわれています。夏は湿度が低く乾燥しており、肌が痛いと表現されることもあるくらいです。
日本国内で紫外線が強い地域は、沖縄・那覇です。那覇の夏は、UVインデックスが「非常に強い(10〜12)」になる日が多く、非常に過酷な環境といえます。
対して、アリゾナ州は、UVインデックスが「11(極端に強い)」を超えることは珍しくなく、地域によっては「12〜13」を記録するケースがあります。
そんな過酷な環境での耐候テストをクリアしていることは、黒板塗料を長期的に使用したい方にとっては安心材料になります。
特に、直射日光が当たる場所や短期間での塗り替えを避けたい場所を塗装する場合などは、10年以上という耐用年数は大きな利点になります。
黒板塗料も塗り替えが必要?劣化する原因とは

黒板塗料は長期間使用しているとさまざまな要因で劣化しますが、使用環境で寿命は大きく変わるため、一概に「何年経ったら塗り替え」と言い切ることはできません。
「塗膜が剥がれて見た目が悪くなった」「チョークで描き消しがしづらくなってきた」という時が、塗り替えのタイミングです。 黒板塗料が劣化するのには、紫外線や湿気など一般的な塗料と同じ原因もあります。しかし、黒板塗料特有の劣化要因もあることを頭に入れておきましょう。
紫外線の影響によるダメージ
塗装が経年劣化する大きな要因は、紫外線ダメージです。塗膜は、樹脂(バインダー)の結合によって強度が保たれていますが、紫外線によってその結合力が弱まり、もろくなってしまいます。
紫外線による「熱」も、塗膜を劣化させる要因の一つです。温度変化によって膨張や収縮を繰り返すため、目には見えない部分での成分の分解を進行させます。
紫外線は塗装の変色の原因にもなり、全体的もしくは部分的に色褪せや黄変(黄ばみ)などを起こすこともあります。
特に、屋外や室内の日が当たる場所(窓際など)では、紫外線の影響で黒板塗料が劣化しやすいです。
結露など湿気による膨れ現象
キッチンや浴室、洗面所などの水回りや、結露が起きやすい窓際などは、湿気の影響を受けやすく、塗装が劣化しやすいです。通気性や透湿性が低い塗料は空気や湿気を通さないため、塗膜の内側に湿気がたまりやすく、塗膜の膨れ現象が起こります。この膨れ現象を放置すると、塗膜が浮いたり下地から剥がれ落ちたりします。
黒板塗装を含め、アクリル系塗料は通気性や透湿性に配慮された製品が多いです。
湿気がこもりやすい場所の塗装にも向いていますが、膨れ現象が生じる可能性はゼロではないため、湿気の多い場所の塗装では、通常よりも劣化しやすいと考えておきましょう。
施工不良(主に下地処理の不足)
実は、塗装の耐久性には下地の状態が大きく影響します。もし、下地の状態が悪く、塗料との密着性が低い場合、塗装から数年で剥がれてくることもあります。塗装の仕上がりは下地処理で決まるともいわれているように、下地処理の不足は塗装の早期劣化の原因の一つです。例えば、旧塗膜の上にそのまま塗装したり、下塗りをせずに塗料を塗ったりすると、通常より早く塗料が剥がれる原因になります。
私自身も、DIY塗装で下塗りを行わなかったことがあるのですが、下地(プラスチック)との密着性が不十分だったのか、短期間で塗装が剥げてしまったことがあります。
黒板塗装を長持ちさせるには、塗装前に適切な下地処理を行うことが大切です。
チョークでの書き消し・水拭きによる摩擦
塗装の上からチョークで文字を書く・黒板消しで文字を消す・水拭きする…といった使用方法は、黒板塗料特有です。これらの動作による塗膜の摩擦は、塗装を劣化させる一因になります。とはいえ、せっかく黒板の機能をもったペンキで塗装するのだから、チョークで文字を書き消ししたいものです。
もし、頻繁に黒板として使用する予定があれば、長期使用を想定した黒板塗料を選ぶのがおすすめです。日常的に摩擦が生じることを前提としているため、負担が軽減しやすい設計になっています。
黒板塗料を長持ちさせるメンテナンス方法とは?

黒板塗料を長持ちさせるメンテナンス方法をいくつかご紹介します。
1、基本は、柔らかい布で乾拭きする。
2、汚れが気になる時は、ぬるま湯に家庭用の中性洗剤、石鹸を溶かした水に布を浸し、水拭きする。
3、それでも汚れが落ちない場合は、台所用スポンジで軽く擦る。
4、頑固な汚れはメラミンスポンジで擦って落とす。(塗膜を傷める可能性があるため、力の入れすぎに注意する。)
5、必要に応じて、同じ塗料を用いて部分補修をおこなう。
上記のように、汚れの段階によってお手入れ方法を変えることが重要です。日々のお手入れは、1の乾拭きや2の水拭きでの掃除に留めましょう。これだけでも、黒板の塗装面は十分綺麗になります。
強いアルカリ性洗剤や塩素系漂白剤、シンナー等の溶剤は、変色や劣化の原因になるため使用を避けたほうがよいです。
「塗装表面のお手入れと寿命は関係あるの?」という疑問を持つ方もいるかもしれません。
塗膜の劣化は内側だけで進行するイメージですが、実は表面の状態も関係しているんです。
塗装の表面の汚れは、埃や油汚れ、チョークの粉、カビなどが挙げられます。これらは塗装の外観を悪くするだけでなく、劣化を進める原因になります。
塗装の汚れには「水分を含みやすい」共通点があり、放置しておくと、塗装面が常に湿気にさらされている状態になりかねません。
特に、油汚れは錆びの原因になるため、下地が金属の場合にはより配慮が必要です。
まとめ|黒板塗料の耐久性は使用環境やメンテナンスで変わる!

黒板塗料の寿命について大々的に公表しているメーカーはほとんどない、というのが現状です。国内大手塗料メーカーの「屋内で3〜5年程度、屋外では3年程度」という耐用年数の目安は一つの基準となりますが、塗料の劣化はさまざまな原因で起こり、使用環境によって大きく異なります。そのため、はじめから「10年以上~」のように、長期使用を想定した塗料を選ぶことも検討してみてください。
そして、黒板塗装を長持ちさせるためにも、適切な下地処理や定期的なメンテナンスを欠かさないようにしましょう!

WEBライター 原野 光佳(はらの るか)
WEBライターとして、さまざまなジャンルの記事を執筆しています。インテリアデザインやおしゃれな家具・雑貨、色の持つ効果などに関して勉強中です。化粧品や食品などもオーガニックを好んでおり、ユーザー目線でオーガニックペイントの魅力を伝えていきます!
