秋は室内塗装におすすめ?ペンキDIYに適した気温・湿度と注意点

記事 オーガニックペイントサポーター 原野 光佳

監修 シックハウス診断士 加納亜由美

夏休みにDIYする予定だったけれど、いざ始めようとすると「暑いから無理かも…」と二の足を踏んでしまった方も多いのではないでしょうか。特に、エアコンのある部屋などを塗装する場合は、冷房を消してのペンキDIYはかなり大変な作業です。

これから本格的な秋を迎えると、夏の暑さが和らぎ、DIYしやすい気候になります。ハロウィンなどのイベントに向けての塗装や、インテリアの模様替えなどで壁の塗り替えを検討したくなる時期です。

しかし、秋になれば無条件で室内塗装に適しているとは限りません。 このコラムでは、秋に室内塗装をする際の気温や湿度の目安、その他の注意点などを解説します。

秋は室内塗装に向いている?夏や冬と比べたメリット

「秋は塗装におすすめの季節!」「ペンキDIYをやるなら秋がベスト!」など、秋が室内塗装に向いているという話を見聞きしたことがある人もいるかもしれません。

実際に、秋は一年の中でも室内塗装をしやすい季節です。
ただし、ペンキDIYに向いている日が比較的多いというだけで、どんな日でも塗装におすすめというわけではありません。

塗装に向かない日が多いのは夏や冬で、その理由として気温・湿度が安定しないことや、雨や結露など水分の影響を受けやすいことが挙げられます。

一方、春や秋は温度・湿度が比較的安定しており、室内塗装に向いている気候条件になりやすい傾向にあります。日によってはエアコンを付けずに作業できる場合もあるため、冷房や暖房、扇風機など「風」の影響を受けにくく、暑さや寒さが原因の体調不良の心配も少ないです。
v 「この日程で塗装しよう」と決めたスケジュール通りに進みやすいという点も、秋に室内塗装を行うメリットといえます。

秋に室内塗装をする際の気温や湿度の目安

9月や10月になっても、日によってはまだ蒸し暑さを感じることがあります。
秋に室内塗装をする際は、涼しくて作業しやすい日を選ぶことも大切ですが、温度や湿度にも注意しなければなりません。 特に、秋は秋雨前線や台風の影響で他の季節に比べて降雨量が多いため、湿度が高くなる場合がある点に注意が必要です。

塗装に適した気温は?

塗装に適した温度は5℃以上です。気温が5℃を下回る場合、基本的には塗装作業を避けた方が良いです。
また、塗装時は窓を開けて換気する必要があるため、強風や大雨、大雪などの天候も塗装には向いていません。

一般的には、塗装に向いているのは20℃前後といわれています。秋に室内塗装する際は、気温20℃を一つの目安にしましょう。

「それじゃあ、暑い日はどうなの?」と思うかもしれません。
実は、塗装できる明確な温度の上限は示されていません。一般的には、温度35℃以下が望ましいとされています。しかし、高温時の施工条件は塗料によって異なるため、製品ごとにメーカーの情報を確認することが大切です。
高温の日は下地の温度が上がりやすく、仕上がりが悪くなるケースがある点には配慮が必要です。

では、秋の気温は実際に塗装に適しているのか、気象庁の2025年のデータをみてみましょう。

最低気温

 

9月

10月

11月

東京

17.9℃

9.7℃

5.1℃

北海道(北見)

5.3℃

-4.8℃

-6.8℃

仙台

15.5℃

4.9℃

0.7℃

最高気温

 

9月

10月

11月

東京

37℃

29.3℃

22.4℃

北海道(北見)

30.4

27.3℃

14.7℃

仙台

37.4℃

27.5℃

22.1℃

上のデータのように、地域によっては10月以降は最低気温が5℃を下回る日があります。日中は施工条件を満たしていても、朝晩に5℃以下になる可能性があるため、気温管理には注意が必要です。

湿度が高い日や雨の日はどうする?

塗装に適した湿度は85%未満です。雨が降っていると湿度がこれを上回りやすいため、塗装業者は塗装工事を中止するケースがあります。DIYでも同じで、湿度が85%以上の日は塗装を避けた方が良いです。

また、国土交通省の公共建築工事標準仕様書には、「結露などで塗料の乾燥に不適当な場合は、塗装を行わない」とあります。ただし、換気や除湿、暖房などによって適切な施工環境が確保できるのであれば、結露が生じていても塗装できる場合があります。

秋に室内塗装を行う際は、湿度を確認するとともに、室内環境を整えてから作業を始めましょう。

朝晩の気温差にはどう対処する?

秋は昼間と朝晩の気温差が大きい点にも注意が必要です。
昼間は塗装に適した温度・湿度になっていても、朝晩の冷え込みが強いと乾燥が遅れやすいため、ペンキの塗りムラがでやすくなります。

また、窓際などを塗装する場合は結露が塗装面に垂れることもあるため、結露がみられる場合は、乾いた布などで水分を拭き取っておきましょう。窓を開けて換気を行ったり除湿器を使用したりして、結露を解消することも大切です。
秋に室内塗装をするのであれば、気温が安定しやすい日中に行い、早朝や夜間の塗装は避けることをおすすめします。一般的には、10時〜15時頃が塗装に向いた時間帯といわれています。

秋晴れの日はペンキDIYにおすすめ?

秋晴れとは、9〜11月頃にみられる、雲一つなく空が抜けるように青い晴天のことです。台風が通過した後や高気圧に覆われた時に見られる傾向にあります。

秋晴れの日は空気がカラッと乾いているので湿度も低く、塗料が乾きやすいためペンキDIYにおすすめです。空気が澄んでいて、窓を開けての換気も快適なので、DIY初心者の方も安心して作業できます。

ただし、気温が高すぎたり直射日光が当たったりすると塗料が急速に乾燥するため、塗りムラには十分注意が必要です。また、湿度が低すぎる場合(40%以下が目安)も、乾燥が速くなってムラになることがあります。
秋晴れの日にペンキDIYを行う場合は、「高温」と「低湿度」に注意し、温度・湿度管理をしっかりと行いましょう。

秋に室内塗装を行う際の注意点|換気や乾燥時間はどうする?

秋に室内塗装を行う際は、温度や湿度を安定させるためにも、換気や乾燥時間が重要になります。
換気は、湿度を調整して塗料の乾燥を促すほか、塗料の臭いを軽減し、体調不良を防ぐためにも必要です。乾燥時間については、気候条件によって変わるため、その日の環境に合わせて確保します。

ここでは、秋に室内塗装を行う際の注意点をまとめます。

窓を開けて換気するのが基本

室内塗装の際は、秋だけでなく一年を通して窓開け換気を行うのが基本となります。 換気は、室内の湿度を調整して塗料が乾きやすい環境にするだけでなく、塗料から発生する臭いやVOC(揮発性有機化合物)を室内に留まらせないためにも重要です。
一般的なエアコンでは換気を行うことが難しいため、室内の空気を効率よく入れ替えるためにも、塗装中〜乾燥の工程では窓開け換気を行いましょう。

VOCは、主に住宅の建材や家具、塗料、接着剤などから発生する化学物質です。代表的なものにホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、トルエン、キシレンなどが挙げられます。
塗料においては、主にシンナーなどの有機溶剤を使用する油性塗料に多く含まれます。

これらのVOCは、目のチカチカ・鼻水・喉の乾燥・咳・頭痛や吐き気などの症状を引き起こすだけでなく、シックハウス症候群の原因としても知られています。

VOCによる体調不良やアレルギー症状のリスクを減らすためにも、塗装時の換気を徹底しましょう。

乾燥時間や二度塗りのタイミングは製品ごとに異なる

秋に室内塗装する場合、塗装に適した気温(約23℃)での乾燥時間は一般的に「2時間以上」とされています。この時間はあくまでも水性塗料を塗る場合の目安であり、必ずしも2時間置けば二度塗りしてもよいというわけではありません。

例えば、同じ塗料メーカーでも、23℃での乾燥時間が「2時間以上」の製品もあれば「3時間以上」の製品もあり、差があります。
また、水性塗料と油性塗料を比べると、油性塗料の方が乾燥に時間がかかる傾向にあります。

実際の乾燥時間は製品ごとに異なるため、メーカーのホームページやカタログなどで製品情報を確認してください。

厳密には、二度塗りのタイミングは一度塗りの塗料が半硬化乾燥した後です。
気温が下がる前が望ましいため、夕方以降に二度塗りを始めるのは避けた方がよいでしょう。夜露の影響をなるべく受けないためにも、昼間のうちに作業を完了させるのがおすすめです。

塗装においては、養生などの下準備や下地処理(サンディングや下塗り)にも時間を要するため、余裕を持ってスケジュールを組むことも大切です。

塗装後24時間経ってから家具を戻す

家具の後ろの壁などを塗装した場合、どのタイミングで家具を戻せばいいか、悩む方も多いと思います。

塗装後に指触乾燥(指で触れる程度の乾燥)したからといって、すぐに家具を戻してはいけません。表面が乾いているように見えても、塗膜が完全に乾燥していないためです。

塗装後24時間以上経って、硬化乾燥(指で押しても問題ない程度の乾燥)してから家具を戻すようにしましょう。

秋は強風の日の埃に注意!臭いが気になるならオーガニックペイントを選ぶ

秋は台風や低気圧の影響で風が強くなる日があります。室内塗装では換気のために窓を開けることがありますが、強風の日に窓を開けると埃や小さなごみが室内に入り込みやすいです。

埃やごみが塗装面に付着すると、塗膜がその上に重なることになり、仕上がりが悪くなったり不具合が起きたりする場合があります。目に見えないほど小さい埃でも、仕上がりに影響することがあるので注意が必要です。
秋に室内塗装する際は、強風の日は避け、風の穏やかな日に作業するようにしましょう。
臭いが気になる場合は、水性塗料、中でもオーガニックペイントを選ぶのがおすすめです。
オーガニックペイントにはVOCをはじめとする有害物質が一切含まれておらず、ペンキ特有の臭いがほとんどありません。

そのため、換気をしなくても臭わないペンキとして、室内塗装に選ばれています。もちろん、室内の空気を入れ換えたり塗料の乾燥を促したりするために換気は必要ですが、「臭いがきついから一日中窓を開ける必要がある」という心配がないです。

塗ったところが黒板になるチョークボードペイントは、ハロウィンや学園祭などのイベントでも活用できて、メリットの多い塗料です。

まとめ|秋に室内塗装を行うなら10月がおすすめ!

秋は夏や冬と比べると気候が落ち着き、塗装に適した気象条件を満たしやすい季節です。

しかし、天候を踏まえると、9月はまだ暑さが厳しい日があったり台風や秋雨の影響を受けたりするため、10月がペンキDIYのベストシーズンの一つといえます。11月に入ると、朝晩の冷え込みが強くなり、結露が出やすいので注意が必要になってきます。
朝晩の気温差や雨、強風などは塗装の仕上がりに影響することがあるため、塗装を行う際はその日の天候や室内環境を確認することが大切です。

秋の作業しやすい快適な日にDIY塗装を楽しみましょう!

WEBライター 原野 光佳(はらの るか)
WEBライターとして、さまざまなジャンルの記事を執筆しています。インテリアデザインやおしゃれな家具・雑貨、色の持つ効果などに関して勉強中です。化粧品や食品などもオーガニックを好んでおり、ユーザー目線でオーガニックペイントの魅力を伝えていきます!

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