【事例あり】カフェ・飲食店で使う黒板塗料の選び方

記事 オーガニックペイントサポーター 原野 光佳

監修 シックハウス診断士 加納亜由美

カフェや飲食店では、手書きの黒板メニューが人気です。DIYで黒板メニューの作成を検討している方は多いのではないでしょうか。
温かみのある手書き文字やイラストは、お店の雰囲気や個性が伝わりやすく、お客さんに親近感を与える効果があります。

しかし、黒板塗料は選び方一つでお客さんに与える印象や使い勝手が大きく異なります。
価格やメーカーだけでなく、消しやすさや臭いの有無、運用のしやすさなども考慮して選ぶことが大切です。

このコラムでは、カフェや飲食店で使う黒板塗料の選び方やポイントを、実際の導入事例とあわせてわかりやすく解説します。

カフェ・飲食店で手書きの黒板メニューが人気の理由

近年、黒板メニューはお客さんとの距離感や親しみやすさを重視するお店で多く取り入れられています。黒板は教室の中心的存在であるため、馴染み深かったり、なんとなく懐かしい気持ちを起こさせたりするアイテムです。

文字に出る人柄やイラストで表現される個性も手書き黒板ならでは。「手作り感」がかえっておしゃれになるというのがトレンドです。

 

 

DIYで黒板を作成する方法にはいくつかありますが、その中でも手軽で初心者の方にもおすすめなのが「黒板塗料」を使った方法です。
黒板を作る方法については、別の記事で詳しく解説しているので、参考にしていただければと思います。

カフェ・飲食店で使う黒板塗料はどんなものがいい?

「ペンキは塗り替えが必要なものだから、コストを抑えたい!」「聞いたことあるメーカーの黒板塗料を選べばいいんじゃないの?」と思う方は多いかもしれません。

確かに、導入費用を抑えたり、知っているメーカーから選んだりするのも一つの手です。
しかし、塗料は製品ごとに仕上がりやにおいなどさまざまな違いがあり、選び方によって空間全体に大きく影響します。

機能面でも違いがあるので、価格やメーカー以外にも、いくつかのポイントを踏まえて比較するようにしましょう。

臭いが残りにくい低臭・低VOC

塗料の中には臭いが強く、人体に有害なVOC(揮発性有機化合物)が含まれるものもあります。希釈剤にシンナーを用いるものなど、臭いが長く残る塗料はクレームの原因にもなるので注意が必要です。
低臭(においが少ない)・低VOC(VOC発散量が少ない)という2つの条件をクリアした黒板塗料を使うのが基本となります。
シンナーを使う代表的な塗料は、油性塗料です。 ひと昔前は、耐久性を考えるなら油性塗料がよいと考えられていました。しかし、現在では油性塗料とほとんど変わらない耐久性を持つ水性塗料も増えてきており、住宅はもちろん、店舗で使用される場合にも水性塗料が選ばれるようになっています。

水性塗料の優れた点は、希釈剤の代わりに水を使用するため、シンナーなどのきつい臭いはほとんどなく、VOCによる影響を最小限に抑えられるところです。
体質や感じ方には個人差があるものの、臭いで気分が悪くなったり、VOCの影響でアレルギー症状が出たりする心配が少ないので、カフェや飲食店でも安心して使用できます。

チョークが定着しやすく消しやすい

カフェや飲食店で使う黒板塗料には、チョークの定着性と消しやすさも求められます。 特に、毎日メニューを書き換える場合などには、「書き直しが容易かどうか?」も重要なポイントです。 チョークが定着しにくい黒板塗料だと、時間の経過で白い粉がふいたり、黒板消しで消した時にチョーク跡がうっすらと残ってしまったりします。こうなると、見映えが悪いだけでなく、お客さんから文字が見えづらくなるなど、黒板メニューとして十分に機能しなくなることがあります。
チョークの定着性と消しやすさを維持するには、「黒板塗料」「チョークボードペイント」と明記された塗料を選ぶことが大前提となります。

チョークが消しにくくなる原因と対策については、後述します。

光を反射しにくい

太陽光や照明の光が常に反射していると、文字の視認性が下がります。
そのため、黒板メニューを店外に設置する場合はもちろん、店内に設置する場合でも「光の反射」を抑える必要があります。

では、光を反射しにくい塗料とは何かというと、主に「マット仕上げ」と呼ばれる艶消し塗料のことをいいます。
艶消し塗料に明確な定義はありませんが、一般的には光沢度5%以下のものを指すことが多いです。光沢度は、塗装面に60℃の角度から光を当てた時に反対方向に反射される光の強さを測定した数値です。

 

マット仕上げの黒板塗料は光を拡散するので、塗りムラが目立ちにくいメリットもあります。光沢度の高い艶あり塗料は、光を反射する分、塗りムラが目立ちやすいので黒板の用途には向きません。

カフェや飲食店では、光沢度5%以下、あるいは「マット仕上げ」「艶なし」「艶消し」と記載された黒板塗料を選ぶようにしましょう。

耐久性・耐水性がある

毎日使う黒板は消耗しやすいため、長く使用するには耐久性も必要です。また、日々のメンテナンスを考慮すると、ある程度の耐水性も求められます。

水性塗料は水に弱いイメージを持つ人も多いかもしれませんが、完全に乾燥してしまえば水で流れ落ちることはありません。温度・湿度にもよりますが、通常は数日〜1週間程度で水拭き可能になります。

耐久性(耐用年数)については製品ごとにバラつきがあるため、メーカーの出している情報を参考にしましょう。

チョークが消しにくくなる原因と対策法

市販の黒板ボードや黒板塗料で作成した黒板を使っていて、「チョークが消しにくい」「白い跡が残る」といった悩みを抱える人も多いようです。この原因にはいくつか考えられます。
ざらつきが強い塗料は表面の凹凸に粉が入り込みやすく、消し跡が残りやすいことがあります。
また、塗料の成分である樹脂の種類によっては、チョークが消しにくく感じることがあります。アクリル系樹脂は塗膜に適度な硬さと表面のなじみやすさがあるため、比較的チョークが消しやすいのが特徴です。
実際の消しさすさについては、チョークとの相性もあるため、事前に塗料のサンプルを取り寄せて書き消ししてみると安心です。

 

チョーク側に消しにくさを感じる原因がある場合もあります。
「ダストレスチョーク」などの炭酸カルシウム製のものは、一般的なチョークよりも消しにくいことがあります。石膏カルシウム製のほうが消し跡が残りにくいため、こちらを選ぶと運用しやすいでしょう。

そして、黒板消しを使う時は、上から下へ一方向に消すのが綺麗に消すためのポイント。
黒板消しをぴったりくっつけるのではなく、45℃くらいの角度で使うのがよいといわれています。

オーガニックペイントのメリット

カフェ・飲食店で黒板塗料を使用するなら、オーガニックペイントがおすすめです。
オーガニックペイントはVOCゼロで臭いが気にならず、有害物質を含まないのでクレームになる心配がありません。
安全性が高い黒板塗料なので、黒板メニューだけでなく店内の壁一面や天井、床、柱などあらゆる場所に使用できます。

 

 

 

水性塗料の中には、低VOCや低臭でも防カビ剤や防腐剤、抗菌剤が使用されていることがあり、有害物質ゼロとは言い切れないのが現状です。
そのため、塗料に含まれる化学物質により、シックハウス症候群や化学物質過敏症になる可能性は否定できません。

こうした化学物質を不安なく使用し続けられるのも、オーガニックペイントのメリットです。オーガニックペイントには防カビ剤や防腐剤、抗菌剤が使用されていないので、人体への被害も心配いりません。
塗り替えが簡単なので、カラーチェンジやメンテナンスのハードルも低いです。

まとめ|カフェ・飲食店で使うなら臭いがなく運用しやすい黒板塗料がベスト

カフェ・飲食店で使う黒板塗料は、「文字が見やすい」「反射しにくい」など、見た目の印象が大切です。 しかしそれ以上に、臭いやVOCの発散量が少ないかどうか?という快適さや安全性が重要になります。食べ物や飲み物を取り扱うお店なので、においが残りにくい低臭タイプや低VOC、ゼロVOCの黒板塗料が適しています。

また、塗料の種類によって書きやすさやチョークの消しやすさ、運用のしやすさが異なるため、購入前に実際の使用感を確認するようにしましょう。

WEBライター 原野 光佳(はらの るか)
WEBライターとして、さまざまなジャンルの記事を執筆しています。インテリアデザインやおしゃれな家具・雑貨、色の持つ効果などに関して勉強中です。化粧品や食品などもオーガニックを好んでおり、ユーザー目線でオーガニックペイントの魅力を伝えていきます!

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