室内塗装ガイド｜油性塗料と水性塗料の選び方と塗り方

シックハウス診断士　加納亜由美

室内の壁を塗りたいけど、「油性塗料と水性塗料、どちらを選んだらいいの？」こんな疑問を持っているあなたへ。 室内塗装は、ただ色を塗るだけじゃありません。家の雰囲気をガラッと変えたり、気分を新しくしたりする大切な作業です。でも、塗料の種類がたくさんあって、どれが自分の家に合っているのか、迷ってしまうこともありますよね。この記事では、油性塗料と水性塗料の特徴から、あなたの室内にぴったりの塗料を選ぶコツ、そしてキレイに塗る方法まで、わかりやすく解説しています。読み終わるころには、「これだ！」という答えが見つかっているはずです。理想の室内空間を実現するためにこちらの記事をぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

室内塗装のための油性塗料と水性塗料の基礎知識

基本特性

油性塗料と水性塗料は、それぞれ独自の特性を持っています。水性塗料は乾燥時間が短く、臭いが少ないことが利点です。油性塗料はシンナー系溶剤使用しているため、強い臭いがあり、換気が必要です。水性塗料は水を溶剤としており、塗装後の清掃も簡単です。室内の壁塗装に使用するのであれば断然水性塗料がお勧めです。一方、油性塗料は耐久性が高く、水や汚れに強いのが特徴です。外壁塗装によく使われます。

油性塗料の選択理由

油性塗料を選ぶ理由は、その優れた耐久性と仕上がりにあります。油性塗料で塗装された壁は、時間が経っても色褪せしにくいという利点があります。特に、高い耐水性を必要とする場所や、摩耗が予想される箇所に適しています。しかし、溶剤による強い臭いや、環境への影響も考慮する必要があります。

水性塗料の利点

水性塗料の最大の利点は、その使いやすさと環境への優しさにあります。乾燥時間が短く、臭いが少ないため室内での使用に適しています。油性塗料には含まれるシンナー系の溶剤の代わりに水性塗料は水を溶剤としているため、乾燥する際に臭いにおいが発生しません。DIYで初心者がDIYでも使いやすく塗りやすいのも利点と言えるでしょう。清掃が簡単で、塗装道具も水洗いできます。健康や環境への配慮が重要視される現在、水性塗料は多くの家庭で好まれています。

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水性塗料の種類

性塗料もいろいろな種類があります。今までは塗料は臭いというイメージがあった人も多いかもしれませんが、上記でありますように溶剤が水のため匂いのしない水性塗料が主流になってきました。VOCのより少ないタイプ低 VOC塗料、VOCの全く入っていないタイプのVOCフリー塗料、またはVOC指定成分以外の有害物質は一切入っていないオーガニック塗料などもあります。オーガニック塗料（オーガニックペイント）は抗菌薬、抗菌剤も入っていなため化学物質過敏症の人でも安心して使えるというより安全な塗料です。

環境への配慮

塗料を選ぶ際には、環境への影響も重要な考慮点です。水性塗料はVOC（揮発性有機化合物）の排出量が少ないため、環境に優しい選択と言えます。一方で、油性塗料はVOCの揮発量が多く、換気をしっかりと行う必要があります。VOCはまたシックハウス症候群の原因となり得ます。塗装プロジェクトを計画する際には、健康と環境への影響を考慮して、適切な塗料を選ぶことが求められます。

室内壁塗装のための油性塗料と水性塗料の選び方

色と仕上がり

塗料を選ぶ際、色と仕上がりは非常に重要な要素です。水性塗料は明るく鮮やかな色が得られやすく、塗り重ねても色の変化が少ないです。一方、油性塗料は深みのある色合いと光沢が特徴で、高級感のある仕上がりを期待できます。油性塗料は特に外壁などで使うことが多いので耐水性などの特徴を確認しましょう。室内の雰囲気やデザインに合わせて、最適な塗料を選ぶことが重要です。

作業の簡便性

塗装作業の簡便性も、塗料選びの重要なポイントです。水性塗料は乾燥時間が短く、作業の手間が少ないため、DIYに適しています。また、水で薄められるため、塗料の調整が容易です。一方、油性塗料は乾燥に時間がかかるものの、一度の塗布で高いカバー力を発揮します。作業の効率性や目的に応じて、適切な塗料を選ぶことが大切です。

塗料の安全性

水性塗料の種類でも書きましたが、水性塗料はなんと言ってもその安全性と使いやすさからよく選ばれます。水性塗料でも低VOC塗料、ゼロVOC塗料なのか、オーガニックペイントなのかなど迷うかもしれません。特に妊婦さんや、小さな子がいてできるだけ匂いのない、そして安全性の高いものを選びたいですよね。また化学物質過敏症やアレルギーで悩む方も安全な塗料を探していることと思います。低VOC塗料、VOCゼロ塗料、オーガニックペイントなどのサンプルを取り寄せ自分にあう塗料を確かめてみましょう。

室内壁塗装のステップバイステップ

壁の準備

塗装を成功させるためには、壁の準備が非常に重要です。壁面の汚れやほこりをきれいに除去し、必要に応じて下地処理を行うことで、塗料の密着性を高めることができます。また、ひび割れや穴は修正材を使用して平滑にすることが必要です。適切な下地処理により、塗装の仕上がりと耐久性を大きく向上させることができます。

塗装ツールと材料

塗装プロジェクトでは、適切な塗装ツールと材料の選択が重要です。ローラーやブラシ、塗料トレイなど、作業に必要な道具を事前に準備しましょう。特に、使用する塗料の種類によって最適な塗装ツールが異なるため、製品の推奨事項を確認することが大切です。また、塗装面積に応じた塗料の量を正確に計算し、余裕をもって購入することで、作業の中断を避けることができます。

安全な作業ヒント

塗装作業では、安全に配慮した作業が必須です。換気の良い環境で作業を行い、必要に応じてマスクや手袋を着用することが重要です。特に、油性塗料を使用する際は、揮発性有機化合物（VOC）への曝露を避けるために、十分な換気を確保することが求められます。また、塗装作業中には火気を厳禁とし、作業場所を清潔に保つことで、事故を未然に防ぐことができます。

水性塗料の塗り方

水性塗料の塗り方も、効果的なテクニックが求められます。水性塗料は乾燥が早いため、迅速かつ丁寧に作業を行う必要があります。塗装面が均一になるように、ローラーやブラシの動かし方に注意しましょう。また、塗装中に塗料が乾燥しないように、作業は一定の範囲内で完了させることが望ましいです。

塗装後の清掃とメンテナンス

塗装作業が終わった後の清掃とメンテナンスも重要なポイントです。塗装道具は速やかに清掃し、塗料が固まる前に水または専用の溶剤で洗い流しましょう。定期的な壁面の清掃と点検を行うことで、塗装の美観を長く保つことができます。また、小さな傷や汚れが見つかった場合は、早めに修正作業を行うことで、より長い期間、塗装を保護することができます。塗装面のメンテナンスには、使用した塗料の種類に適した方法を選ぶことが大切です。例えば、水性塗料であれば定期的な水拭きが可能です。

まとめ

室内塗装には、水性塗料と油性塗料の特徴を理解して使い分けることが大切です。水性塗料は臭いが少なく乾きが早いため、室内やDIYに適しており、環境や健康にも優しい選択肢です。一方、油性塗料は耐久性が高く、外壁や水まわりに向いています。用途に合った塗料を選び、正しい手順で安全に塗装することで、理想の空間を実現できます。