食器棚をリメイクで塗装するならペンキがおすすめ!塗装の剥がれを補修する方法は?

グリーンエレファント

「古い食器棚をリメイクしたい」「塗料の剥がれを補修して綺麗にしたい」 というように、食器棚をリメイクしたい時におすすめなのがペンキ塗装です。
食器棚の耐用年数は、一般的に10〜20年程度といわれていますが、メンテナンス方法によっては20年以上使用できる場合があります。
古い食器棚を長く使用するのに有効なのがリメイク塗装です。塗装が剥がれた食器棚でも、ペンキで塗り直せば見違えるほど綺麗になります。
このコラムでは、食器棚をペンキ塗装でリメイクするメリット・デメリット、塗装方法、塗装の剥がれを補修する方法について解説します。 買ったばかりの食器棚をおしゃれにリメイクしたいという方も、ぜひ参考にしてくださいね。

食器棚はDIYでリメイクできる!そのメリットは?

塗装が剥がれてきた食器棚や、10年以上使用している食器棚。捨ててしまう前に、リメイクできないか考えてみませんか? 食器棚のリメイクはDIYで可能です。まずは、食器棚をDIYでリメイクするメリットについて考えてみましょう。

費用が節約できる

食器棚をリメイクする大きなメリットは、購入費用が節約できることです。
新品の食器棚は、メーカーによって価格に差がありますが、安価なものでも2万円〜、高額なものだと10万円以上します。

比較的リーズナブルなメーカーを例に挙げると、ニトリの食器棚(幅60㎝)が19,990円、IKEAのハイキャビネット(幅80㎝)が45,600円です。

幅120㎝程度の食器棚をオーダーメイドで購入する場合、相場は30万〜50万円程度。大型の食器棚や機能性・デザインにこだわる場合、100万円以上になることもあります。

食器棚をリメイクすれば、上記の購入費用を節約し、他の出費に充てることが可能です。

環境問題に貢献できる

近年、地球温暖化が進み、異常気象や食糧危機などの深刻な影響が出ています。
地球温暖化の要因の一つが、ごみ焼却時に発生する二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスです。
中でも木材は、リサイクルできない場合に焼却処分になるケースが多く、温室効果ガスやダイオキシンの発生が問題視されています。
まだ使用できる食器棚を捨てずに再利用することは、ごみの削減や環境問題への貢献につながります。環境省が提唱する3R(Recycle・Reuse・Reduce)にも役立つでしょう。
食器棚を廃棄する手数料も削減できて一石二鳥です。

思い入れができる

ご自宅で長く使用している食器棚には、少なからず家族の思い出があると思います。
そんな大切な品物をリメイクすることは、単に見映えをよくするだけでなく、家族の思い出を残すという重要な意味を持ちます。
リメイクでデザインが変われば、新たな価値を見い出すきっかけになるかもしれません。
また、DIYには物への愛着を深める効果があるため、リメイクにより「これからも使い続けたい」という気持ちを芽生えさせることが可能です。

食器棚のリメイクでペンキ塗装するメリット

食器棚のリメイク方法でもっともメジャーなのがペンキ塗装です。正しい方法で行えば、DIY初心者やお子さんでもペンキ塗装できます。ここでは、古い食器棚をペンキで塗り直すメリットを考えてみましょう。

食器棚の表面を保護する

塗装には食器棚の表面を保護する役割があり、ペンキで塗り直すことで水分や汚れが付きにくくなります。
塗装が剥がれ落ちた食器棚は、木材が露出して汚れや水分を吸収しやすくなっています。その水分が湿気の原因になれば、カビが発生する可能性があり、不衛生です。

食器棚をペンキ塗装すると、直射日光による日焼けや、物をぶつけた時などの傷や凹みができにくくなるなど、劣化が生じにくくなるメリットが得られます。

食器棚の美観を整える

食器棚をペンキ塗装をすれば、多少の傷や汚れなら簡単に隠せます。剥がれを補修してから塗装すれば、新品のように蘇らせることも可能です。
塗料の種類にもよりますが、食器棚の表面に艶を出したりマットな質感に換えたりすることもできます。これにより、高級感や重厚感を与えることが可能です。
最近では、あえてヴィンテージ感のある塗装をするのも人気です。

色の選択肢が多く変更が容易

DIYを好む人の増加に伴い、ペンキのカラーバリエーションも豊富になりました。
食器棚の色に近い色を選べばイメージを変えずにリメイクできます。
あるいは、もともとの色とは違う色のペンキを選べば、食器棚の印象を大きく変えられます。

例えば、ブラックの食器棚をホワイトやベージュなどの明るい色に変えることも可能ですし、反対にホワイト系の食器棚をブラックやブラウンに変えることも容易です。
食器棚のペンキ塗装は、キッチンのインテリアに合わせやすいのもメリットといえるでしょう。

食器棚のリメイクでペンキ塗装するデメリット

食器棚のリメイク時にメリットの多いペンキ塗装ですが、いくつかデメリットもあるので考慮が必要です。デメリットの中には、工夫次第で解決できるものもあるので、ぜひ前向きに捉えてみてくださいね。

木材の風合いが損なわれる

木材の食器棚では、素材の質感や木目を気に入っている方も多いと思います。
ペンキの隠ぺい力は、古い食器棚の傷や汚れを隠す上では非常に有効なのですが、木材の風合いが損なわれる点がデメリットです。
ペンキは素材の表面に塗膜を形成するため、独特の質感や木目までも隠してしまいます。

もし、木材の風合いを残したいのであれば、傷や塗装の剥がれを補修したのち、オイル塗装する方法がおすすめです。ただし、傷や凹みの度合いによっては、完全に消すのは難しい可能性があります。

「傷や凹みをなるべく目立たなくしたい」「食器棚の美観を優先したい」というのであれば、ペンキ塗装を検討しましょう。

ペンキの臭いが気になる

ホームセンターなどで販売されている一般的なペンキには、VOC(揮発性有機化合物)が含まれており、いやな臭いの原因になります。VOCは乾燥時に揮発する性質があるため、塗装中や乾燥時に臭いを感じやすいです。

特に油性ペンキは、塗料の希釈剤としてシンナーなどの有機溶剤を使用しているため、独特の刺激臭があります。水性ペンキの希釈剤はシンナーではなく水なので、ほとんどの製品にきつい臭いはありません。

ただし、基本的には、水性ペンキにもVOCが含まれているので、油性ペンキほどではないものの、乾燥過程で臭いが気になる可能性はあるでしょう。
どうしてもペンキの臭いが気になる場合は、低VOCやゼロVOCなどVOCを極力排除した水性ペンキがおすすめです。

そのほか、防腐剤や添加剤も臭いの原因になります。食器棚のリメイクに無臭ペンキを使いたい人の選択肢として、オーガニックペンキも挙げられます。

ムラになることがある

DIY塗装に不慣れな人が作業を行うと、仕上がりが均一にならず、ムラになりやすいです。厚塗りした場所とそうでない場所とができると、意図せずに凹凸ができてしまい、美観を損ねる可能性があります。

特に、黄色など下地の隠ぺい力が弱い色、原色に近い明るい色はムラが目立ちやすいです。
グレーやベージュ、ライトブラウンなどの中間色や明度の低い色はムラになりにくいため、ペンキ塗装の初心者におすすめです。

食器棚リメイクでペンキ塗装するには?塗装の剥がれを補修する方法をご紹介!

食器棚のリメイクでペンキ塗装したい、でもどんな道具が必要なのか、方法や手順が分からないという方は多いことでしょう。
そこで、今回のコラムでは、DIYで食器棚をペンキ塗装する方法を詳しく解説します。
塗装前に行う、既存の塗装の剥がれを補修する方法もご紹介しますので、食器棚リメイクにお役立てください。

必要な道具

食器棚リメイクのペンキ塗装で最低限必要なものは次の通りです。

・塗装する食器棚
・ペンキ(水性ペンキがおすすめ)
・刷毛、ローラー
・紙やすり
・養生シート(新聞紙でOK)
・必要に応じて木工補修用樹脂スティック、スクレーパー、剥離剤

いずれもホームセンターや100円ショップで購入できるものなので、入手は簡単です。

塗装の剥がれや傷を補修する

食器棚にペンキを塗る前に、塗装の剥がれや傷の補修を行います。
この時、引っかき傷のような浅い傷であれば、そのまま塗装してしまっても特に問題はありません。

もし、凹みができている、深い傷がある等の場合は、木工補修用樹脂スティックを用いて補修を行います。補修したい箇所に樹脂を埋め込むことで傷を目立たなくできるので便利です。補修後は、ヤスリがけもできますし、ペンキを塗ることもできます。

古い食器棚のリメイクなど、塗装が浮いている場合や剥がれの範囲が広い場合は、紙やすりやスクレーパーでいったん塗装を剥がした方が良いです。塗膜が固くて剥がれない時は、剥離剤(リムーバー)を塗り、塗膜を柔らかくしてから作業しましょう。

下地処理を行う

食器棚にペンキが密着しやすくなるよう、紙やすりで研磨を行います。
この「下地処理」は、塗装面の凹凸をなくし、仕上がりを良くする重要な工程です。塗料ののりも変わってくるので、作業のしやすさにも影響します。必ず行うようにしましょう。

ペンキ塗装する(1回目)

作業場所はもちろん、食器棚の塗らない部分(ガラス扉や引き出しの内側など)があれば、マスキングテープ、マスカー、新聞紙などで養生しておきましょう。養生が終わったら、ペンキを塗装していきます。
塗りムラが気になるからといって、何度も塗り直したり厚塗りしたりすると、かえって仕上がりが悪くなります。

ペンキ塗装する(2回目)

ペンキが乾燥するまで待機します。二度塗りまでの時間は製品ごとに異なるので、パッケージやメーカーホームページで確認してください。
二度塗りの目安としては、手で触ってもペンキがつかなくなる程度に乾燥した時です。
二回目の塗装は仕上がりに直結するため、ムラが出ないよう均一に塗っていきましょう。

養生を撤去して完了

二度塗り終了後、ペンキが硬化する前に養生を取り除きます。その後、ペンキが完全に乾くまで待ちましょう。

食器棚の塗装や乾燥を行う場所の「環境」にも注意が必要です。
温度が低すぎる、湿度が高すぎる、風通しが悪いといった条件は、ペンキの乾燥を遅らせます。気温や湿度が適切でないと、ペンキの乾燥ムラが生じる原因になるため、温度や湿度もしっかり考慮して作業しましょう。

また、乾燥を早めたいからといって、直射日光の当たる場所に保管するのは避けるべきです。高温によりペンキが急速に乾燥すると、ムラが出やすくなります。塗装作業や乾燥は室内や日陰で行うのがベターです。

まとめ|食器棚をペンキ塗装でおしゃれにリメイクしましょう

このコラムでは、食器棚のリメイクでペンキ塗装するメリット・デメリット、塗装や補修の方法を解説しました。

塗装が剥げた古い食器棚でも、下地処理をしっかり行い、ペンキを塗り直すことでおしゃれにリメイクできます。
食器棚を捨てずにリメイクすることは、環境問題への取り組みにもなりますし、家族の思い出を残せるメリットがあります。お子さんの「物を大切にする気持ち」を育むきっかけになるかもしれませんよ!

今回ご紹介した内容を参考に、食器棚をペンキ塗装でおしゃれにリメイクしてみてくださいね。


WEBライター 原野 光佳(はらの るか)
WEBライターとして、さまざまなジャンルの記事を執筆しています。インテリアデザインやおしゃれな家具・雑貨、色の持つ効果などに関して勉強中です。化粧品や食品などもオーガニックを好んでおり、ユーザー目線でオーガニックペイントの魅力を伝えていきます!

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