DIY塗装で白を選ぶメリット・デメリットは?綺麗に仕上げるポイントも!

グリーンエレファント

外壁塗装の定番といえば「白」。DIY塗装をする人が増えている昨今、内装や家具でも白が人気を集めています。 好きな色だから、無難だからなんとなく…など、DIY塗装で白を選ぶ理由は人それぞれですが、色の持つ効果を把握した上で白色を選ぶのが理想的です。
では、DIY塗装で白を選ぶメリット・デメリットとは何か。このコラムで詳しく解説していきます。
白で壁や家具、インテリアの塗装を綺麗に仕上げるポイントもまとめていくので、DIY塗装で白を検討している方はぜひお役立てください。

DIY塗装で白を選ぶメリット

外壁塗装はもちろん、内装や家具の塗装で人気の色が白です。昔から「塗料の色で迷ったら白」といわれているのは、それだけメリットが多いからですね。
まずは、DIY塗装で白を選ぶメリットを挙げていきたいと思います。一つでも魅力的に感じるメリットがあれば、白を候補に入れてみてください。

空間に清潔感が出る

DIY塗装で白を選ぶメリットの一つが、空間に清潔感が出ることです。
白は他の色の基盤となる色で、混じりけがないため、神聖な色として捉えられています。 色彩心理では、清潔・純粋・清楚・透明感・新しい・信頼などポジティブなイメージを与えるとされる色です。

白の持つイメージから、病院やカフェ、飲食店などの清潔感が求められる所でよく用いられています。壁を白にすると、物が多い場所でもすっきりとした見た目になり、ごちゃごちゃとした印象が抑えられます。

部屋を明るく広く見せる

白は数ある色の中でもっとも明るい色で、光を反射しやすい性質を持ちます。これにより、部屋を明るく広く見せることが可能です。
色の明るさを表す「明度」が高ければ高いほど軽やかな印象を、低ければ低いほど重厚感のある印象になります。白はもっとも明度が高いので、軽やかで開放的な空間を演出できます。
トイレや浴室など狭い場所は閉塞感を感じやすいため、DIY塗装で壁や天井を白に塗り替える人も多いです。

白を基調とした内装は、ミニマリストや塩系インテリアを好む人からの支持も厚いです。

内装やインテリアを選ばない

白はどんな色とも相性が良いため、室内をコーディネートしやすいです。
内装と一言でいっても、壁や天井、床、柱、ドア、間仕切り、窓などさまざまな要素があります。
例えば、壁や天井がピンクやグリーンだった場合、相性の良い色は限られてしまうため、床や柱などほかの箇所の配色で悩みやすいです。
しかし、壁や天井が白であれば、「床を黒のタイルにしたい」「柱やドアを青で塗装したい」といった希望にもすんなりと合わせられます。
また、内装が白基調であれば、テーブルやチェアなどのインテリアの色やテイストの選択肢が広がります。

色褪せが目立ちにくい

白は光を反射するため、紫外線の影響を受けにくい色です。
一般的に、赤や黄、紫などは紫外線を吸収しやすく、退色しやすい色と知られています。
白は他の色に比べると退色しにくく、色褪せした場合でも目立ちにくいメリットがあります。そのため、長く美観を維持したい人には最適です。

DIY塗装で白を選ぶデメリット

白はポジティブなイメージの多い色で、空間に与えるメリットは多いです。しかし、場合によっては白が向かないこともあるため、DIY塗装で白を選ぶデメリットについても把握しておきましょう。

汚れが目立ちやすい

DIY塗装で白を選ぶデメリットは、汚れが目立ちやすいことです。白は何も色がついていない状態なので、日常生活で生じるちょっとした手垢や油汚れが強調されてしまいます。
経年により汚れの範囲が広くなると、全体的に暗い印象となり、不衛生さを与えかねません。
白い内装やインテリアの美観を長く保つためには、こまめに掃除するなどお手入れが必要です。例えば、室内壁の場合、雑巾で水拭きする程度の簡単な掃除で十分落とせます。
一般的なビニールクロスなら水拭きできますが、紙クロスや布クロス、漆喰などは水に弱いので注意が必要です。水拭きするとシミになる可能性があるため、乾いた布を使うなど、素材に適したお手入れをしなければなりません。
デメリットの解決方法として、明度の低いグレーがかった白や、オフホワイト、アイボリー、ベージュなどを選ぶのもおすすめです。

単調・無機質な印象になることがある

DIY塗装で内装・インテリアを白で統一すると、すっきりとした印象になる反面、単調で無機質な印象になることがあります。
内装やインテリアを白基調にする場合、白のバリエーションを活かした配色にするとよいでしょう。
前項でも紹介しましたが、同じ白でも明度の差によって印象が変わります。白は無彩色ですが、別の色を混ぜることで彩度が生まれ、多様性をもたせることが可能です。また、異素材を組み合わせることで単調さを回避できます。

・壁や天井は白
・床は木目調の白いフローリング
・ドアや窓枠は黄みがかったアイボリー

というように、さまざまな白を使い分けて、空間にメリハリや温かみをプラスしましょう。

ムラになりやすい

白は塗装の際にムラになりやすい色です。遮蔽性が低く、下地や既存の塗装に影響を受けやすいため、一回塗りや二回塗りでは透ける可能性があります。
下地や既存の塗装、塗料の種類にもよりますが、ムラになりにくい塗料を使用したり、2度塗り以上でムラを防ぐことも可能です。
また、DIY塗装の初心者がムラを防止するには、明度や彩度のある白を選ぶとムラが目立たなくなります。

DIY塗装で意識すべき白ペンキの選び方

DIY塗装で用いられる白いペンキには、いくつかの種類があります。
「水性か油性か」「ツヤなしかツヤありか」など、選ぶペンキによって仕上がりが異なるため、ペンキの種類と特徴を把握した上で購入するようにしましょう。

ここでは、DIY塗装で意識すべき白ペンキの選び方をご紹介します。

臭いの強さや環境への優しさ

ペンキを大きく分けると、油性塗料と水性塗料の2種類になります。
「ペンキ特有のシンナー臭やきつい臭いが苦手」という人は、油性塗料ではなく水性塗料を選ぶのがおすすめです。

ペンキの臭いの原因は、塗料に含まれる成分にあります。塗料には、着色のための「顔料」・耐久性を高めたり機能を追加したりする「合成樹脂」「添加剤」・各成分を溶かすための「溶剤」が含まれています。

このうち、強い臭いを発生させるのが溶剤で、油性塗料の溶剤にはシンナーが用いられているため、刺激臭が出やすいです。溶剤には、シンナーのほかにトルエンやキシレン、酢酸エチルなどのVOC(揮発性有機化合物)が含まれていることがあります。
VOCは浮遊粒子状物質や光化学スモッグの原因物質であるため、国内外で削減が求められています。
水性塗料にもVOCが含まれることはありますが、基本的には水で希釈されるため、油性塗料ほど臭いはなく、環境に優しいとされています。
臭いが少なく、環境に優しいペンキを選ぶなら水性ペンキが最適です。

ツヤの程度はどれくらい必要か

DIY塗装で白ペンキを選ぶ時、ツヤの程度はどれくらい必要か考えましょう。一般的な塗料のツヤは5段階(ツヤ消し・3分ツヤ・5分ツヤ・7分ツヤ・ツヤあり)に分けられており、それぞれ仕上がりに違いがあります。

ツヤ消しは、ツヤがない状態です。「マット仕上げ」とも呼ばれており、落ち着いた印象に仕上がります。ツヤの割合が大きくなるほど光沢感が強くなり、ツヤありだとテカテカ感が目立ちます。
あまりツヤがありすぎるとチープな印象を与えかねないので、意図してテカテカ感を出す場合以外は7分ツヤ以下にするのがベターです。

DIY塗装で白ペンキを綺麗に仕上げるポイント

使用するペンキが決まれば、ようやく塗装が開始できます。DIY塗装で白ペンキを選ぶデメリットでもお伝えしましたが、白はムラになりやすい色です。
綺麗に仕上げるポイントを押さえて塗装していきましょう。

下地処理を怠らない

白ペンキはもちろん、他の塗料を塗る際も、下地処理を怠らないことが大切です。DIY塗装の対象にもよりますが、塗料の密着性や耐久性を高めるため、下地処理では表面の汚れを落とし、必要に応じて研磨を行います。

近年、住宅で主流になっている壁紙(クロス)に塗る場合、表面を掃除した後そのまま塗装できます。壁紙を剥がすと裏紙が壁に残ってしまうため、基本的には壁紙は剥がさない方が良いです。ただし、破れた箇所がある場合は、補修をするか、あるいは張り替えも検討しなければなりません。

壁紙の汚れが酷く、掃除で落としきれない場合はプライマーで下塗りするのがおすすめです。白いペンキは下地が透けやすいため、模様の入った壁紙の上に塗装する際も、下塗りした方が良いでしょう。

適切な塗装道具を選ぶ

DIY塗装の仕上がりを良くするには、刷毛やローラーなど塗装道具の選定から注意しなければなりません。
ローラーは広範囲を塗装するのに向いていますが、製品ごとに毛足の長さが異なり、仕上がりに影響します。塗装する素材に適したものを選びましょう。
毛の長さが4㎜程度の短毛は、凹凸のない面に塗装しやすいです。一方、毛の長さが20㎜程度の中毛は、壁紙のように凹凸のある面の塗装に向いています。
小さめの家具やインテリア小物を塗装する際に便利なのが、スポンジ刷毛です。塗料が均一にのりやすく刷毛目が残りにくいため、DIY塗装が初めての方におすすめします。

塗装道具を適切に扱う

白ペンキを塗る時は、ムラをなくし均一に仕上げるための工夫が必要です。
その方法の一つが、塗装道具を適切に扱うこと。
大前提として、ペンキを容器から直接取るのはNGです。塗料の量を気にせず使えるメリットがあるものの、長時間作業をしていると、ペンキが乾燥してしまう可能性があります。
乾燥を防ぐため、頻繁に容器の蓋を開け閉めするのでは手間がかかるため、いったん別の容器(塗料皿)に移し替えてから使用するようにしましょう。
その上で、ペンキを少しずつ取り、ローラーや刷毛で均一に伸ばしていきます。
この時、白ペンキを塗る方向を適当にするとムラが目立ちやすいです。塗り始めと進行方向をあらかじめ決めておき、規則的に塗るとムラになりにくいです。
塗り残しがあるからといって、乾燥前に重ね塗りするのもムラの原因になります。重ね塗りする時は、乾燥時間を十分にとってから再塗装するのが基本です。
ペンキを均一にのせるには、一回の塗装で厚塗りするのではなく、薄く重ね塗りするのがポイント。目地のある壁などを塗装する際は、縦方向と横方向の「十字塗り」をすると塗り残しを防げます。

まとめ|DIY塗装で白はメリットが多く人気の色です

このコラムでは、DIY塗装で白を選ぶメリット・デメリット、綺麗に仕上げるポイントを解説しました。
外壁塗装、内装、家具やインテリアの塗装、あらゆる塗装において「白」は定番の色とされています。定番と言われる理由は、メリットが多く人気があるためです。
「白は無難すぎて面白みがない」と思う方もいるかもしれません。しかし、白と一言でいってもさまざまな色味があり、黄みがかった白、ピンクのような白、青みのあるクールな白…と選択肢も豊富です。
ぜひ、この機会に「白」の魅力を再発見して、DIY塗装の色選びで白を候補に入れてみてくださいね!


WEBライター 原野 光佳(はらの るか)
WEBライターとして、さまざまなジャンルの記事を執筆しています。インテリアデザインやおしゃれな家具・雑貨、色の持つ効果などに関して勉強中です。化粧品や食品などもオーガニックを好んでおり、ユーザー目線でオーガニックペイントの魅力を伝えていきます!

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