チョークボードペイント初心者必見!綺麗に塗るための完全ガイド【失敗しないDIY術】

シックハウス診断士 加納亜由美

おしゃれなカフェや雑貨屋さんにある黒板インテリア、憧れたことはありませんか?家に黒板があったらいいなと思っても作ろうとは思っていなかったかもしれません。でもチョークボードペイントを使えば簡単に自作できるのです。 「チョークボードペイントを使ってみたいけど、綺麗に塗れるか不安…」「ムラになったらどうしよう…」そんな迷いで、なかなか一歩を踏み出せずにいるかもしれません。 でも安心してください。 この記事では、チョークボードペイントを初心者でも綺麗に塗れるように、下地準備から塗り方、仕上げのコツまで、はじめてでも理想の黒板を作れる手順をわかりやすくまとめました。 憧れだった黒板壁を、自分の手で叶えるチャンスです。 さあ、一緒に素敵な空間づくりをスタートしましょう!

チョークボードペイント初心者が綺麗に塗る基本知識

チョークボードペイントの仕組み

チョークボードペイントとは、黒板塗料のことで、機能付きペンキの種類の一つです。黒板になるペンキを塗って乾いた表面ににチョークで書き消しできるようになるのが特徴です。顔料を多く含む水性アクリル樹脂が乾くと細かな凹凸ができ、チョークが乗りやすい膜を作ります。 塗膜は 0.04 ミリほどと薄くて黒板塗料だからといって分厚くなるわけではありません。表面が平らで固い表面なほどきれいに書いて消すことができます。

適した下地素材とNG素材を知る

チョークボードペイントは、実はさまざまな素材に塗ることができます。 まず、最も相性が良いのは固い表面の木材(無垢材、合板など)です。また、石膏ボード、 コンクリート壁、MDF板、素焼きタイル、金属(鉄・アルミ)やガラスに塗りたいという人もいるかもしれません。ただし、これらは表面が硬くつるつるしているため、専用のプライマーで下地処理をしてからチョークボードペイントを塗る必要があります。 一方で、チョークボードペイントが向かない素材もあるので注意が必要です。ツルツルした表面のものには塗料がうまく密着せず、乾いたあとペリペリ剥がれてくるリスクがあるのでプライマーが塗れるものか確認してみましょう。 黒板塗料の各メーカーの説明書にどういった素材に塗れるのか書いてあります。 また、シリコン加工された壁紙や、撥水加工された素材は水分や塗料を弾いてしまうので、避けたほうがいいかもしれません。壁紙に直接塗れるのか、塗装用の壁紙を貼ってからペンキを塗る方法もあります。 同じ理由で、テフロン加工の金属や防汚コートのかかった家具などにも適していません。 表面が油をはじくような素材には、チョークボードペイントは向かないと覚えておくといいですね。

チョークボードペイント初心者が綺麗に塗るための下準備

表面クリーニング

チョークボードペイントを綺麗に塗るには、まず塗る面を徹底的にきれいにすることが大切です。 表面にホコリや油汚れが残っていると、塗料が弾かれたり、ムラの原因になったりしてしまいます。 特にキッチン周りやドアなど手が触れる場所は、見た目以上に油分が付着していることが多いのです。
クリーニングには中性洗剤を使い、布巾やスポンジでやさしく汚れを拭き取ります。 その後、きれいな水で2回拭きあげ、洗剤分も完全に除去しましょう。 乾燥した布で仕上げ拭きをして、湿気も飛ばすことを忘れないでくださいね。
この一手間をかけるだけで、塗料の食いつきがぐんと良くなります。 美しい仕上がりは、見えない下準備の積み重ねで決まるのです。

サンディングのコツ

次に重要なのが、表面をなめらかに整えるサンディング作業です。 チョークボードペイントは、平らな面に塗ったほうがきれいに仕上がります。 でこぼこしていると、塗料がたまりムラになりやすいのです。 紙やすり(中目か細め)を使い、木目や下地に沿ってやさしくこすっていきましょう。 最初は全体をまんべんなく、力を入れすぎず均一に磨くのがポイントです。 表面がつるっとしてきたら、目の細かいサンドペーパー(細めタイプ)に持ち替え、さらに仕上げていきます。 サンディング後は必ず、乾いた布か掃除機で削り粉を丁寧に取り除きましょう。 ここをサボると、せっかくの塗装が粉っぽくなり、剥がれやすくなってしまいますよ。

マスキングと養生

マスキングと養生は、チョークボードペイント作業を成功させるために欠かせません。 壁紙や床、塗らない部分をしっかりガードすることで、きれいな仕上がりになります。 マスキングテープは、ペイント用の「弱粘着タイプ」を使うのがおすすめです。 貼る位置は「塗る境界線から1mm内側」がコツ。あとで剥がすとき、塗膜を持っていかれにくくなります。 床や大きな家具は、ビニールシートや養生マスカーで覆いましょう。 特に初心者は飛び散りやすいので、広めにカバーするのが安心です。 準備をしっかりしておけば、あと片付けも驚くほど楽になりますよ。

プライマー選び

吸い込みムラを防ぐためには、下地に合わせたプライマー(下塗り材)が必要です。色によっては特にプライマーを塗ることによりさらに綺麗な発色が期待できます。 おすすめは水性アクリル系プライマーです。 においも少なく、乾きも早いので初心者には扱いやすいでしょう。 金属やガラスなどには密着のより良いプライマーを選んでください。 メーカー推奨のプライマーを選べば、塗料との相性もばっちりです。 「これぐらいでいいかな」と思わずに、きっちり選んでくださいね。 美しい黒板壁は、見えない下地づくりで決まります。

道具一式を揃える

作業をスムーズに進めるためには、道具を事前にそろえておきましょう。 基本的に必要なものは以下の通りです。 水性チョークボードペイント プライマー ローラー(短毛タイプがおすすめ) 刷毛(細かい部分用) 塗料バケットまたはトレイ マスキングテープ 養生シート、新聞紙 中性洗剤、拭き取り用クロス サンドペーパー (紙やすり) ローラーは、ふわふわしたものよりも「短毛ローラー」が断然おすすめ。 表面がなめらかに仕上がるので、初心者でも美しい塗り跡になります

作業環境の整備

仕上がりを左右するのは、作業する環境づくりも大切です。 気温が5℃以下、湿度が80%以上の場合は塗装を避けたほうがいいでしょう。 室内なら、窓を少し開けて換気しつつ、温度は20℃前後に保つのが理想的です。 梅雨時や真冬はエアコンや除湿機をうまく使い、室内環境をコントロールしましょう。 また、作業する前に照明をチェックしてください。 暗いと塗り残しやムラに気づきにくいので、明るいライトを用意するだけで仕上がりが大きく変わります。 「塗る前の準備9割、作業1割」と言われるほど、環境づくりは成功のカギとなります。

チョークボードペイント初心者が綺麗に塗る塗装ステップ

塗料の撹拌と希釈

チョークボードペイントは、使う前にしっかりと攪拌(かくはん)することがとても重要です。 時間が経つと、塗料の中で顔料が沈殿してしまうため、そのまま使うと色ムラや性能不足の原因になります。 まず、缶を開けたら底から大きくすくうように、ゆっくりと混ぜましょう。 棒や撹拌スティックを使って5分ほど丁寧にかき混ぜると、顔料と樹脂が均等に混ざってなめらかになります。 初心者の方には希釈が必要か迷う場面もありますが、基本的には原液のまま使用します。ただし、メーカーによる違いがありますので、使う予定の黒板塗料の仕様書を確認してみてください。 ただし、2回目の仕上げ塗りの際、刷毛跡が気になるようであれば、水で5%ほど薄めると滑らかに仕上がる場合があります。

刷毛とローラーの活用

広い面はローラー、小さな隙間や端は刷毛で塗るのが基本です。 この2つをうまく使い分けることで、ムラを防ぎ、塗り残しを無くすことができます。 ローラーは短毛タイプがベスト。 毛足が長いと塗料が飛び散ったり、気泡が入りやすくなるからです。 トレイに塗料を入れたら、ローラーにたっぷり含ませ、必ず余分を軽くしごいてから塗り始めましょう。 刷毛は窓枠やコンセント周りなど、細かい部分を丁寧に塗るために使います。 端からローラーで塗り始めると、はみ出しやすいため、必ず先に刷毛で輪郭を取ってからローラーに移行する手順を守ってください。

一度塗りと二度塗り

チョークボードペイントは基本的に2回塗りが推奨されています。 1回目の塗装は下地に吸収されやすく、発色もやや薄くなりますが、これは正常な状態です。 1度目はあくまで“土台”を作るつもりで、薄く均一に伸ばすのがポイント。 一面を塗り終えたら、最低でも2時間以上しっかり乾燥させてください。 乾燥が不十分だと、2回目で塗膜がよれてしまいます。 2回目の塗りでは、仕上げの色合いと強度を整えます。 1回目よりもやや多めに塗料を含ませることで、しっかりとした発色と黒板機能が得られますよ。

方向を揃えて塗る

塗るときは必ず、同じ方向にローラーを動かすことを意識しましょう。 ローラーを上下左右にゴシゴシ動かしてしまうと、線のような跡が残ってしまい、美しさが損なわれます。 おすすめは「W字塗り」。 まず壁の中央にWのようにローラーを動かし、そのあと上下にまっすぐ伸ばして広げていきます。 この方法だと、塗料が均等に行き渡り、厚みにムラが出にくくなります。 また、1回のローラーがけで塗ろうとせず、複数回の薄塗りで仕上げる意識が大切です。 塗り始めと終わりは特に塗り跡が残りやすいので、軽く重ねるように塗りましょう。

インターバル乾燥

塗装の間には“インターバル乾燥”という休ませ時間が必要です。 これを守ることで、塗膜の密着性や耐久性がぐっと高まります。 1回目と2回目の間には、最低でも2〜4時間以上の間隔を空けましょう。 気温20℃前後・湿度50%が理想的ですが、冬場や梅雨時はそれ以上の時間を見てください。 塗り重ねるタイミングは、触ってもベタつかず、粉もつかない状態が目安です。 まだ表面がやわらかいときに塗ると、下の層が引きはがされ、ムラやヒビ割れの原因になります。

最終チェック

最後に全体をチェックして、塗り残しやムラ、気泡などがないか確認しましょう。 光を斜めから当てると、わずかな凹凸や塗りムラがはっきり見えてきます。 気泡ができてしまった場合は、乾燥後にサンドペーパーで軽く研磨してから再塗装するときれいになります。 塗りすぎた部分がテカっているように見えるときも、軽い研磨で調整が可能です。 仕上がりが満足いく状態になったら、48時間以上しっかり乾燥させて完全硬化を待ちましょう。 この期間に触ってしまうと、せっかくの表面が傷ついてしまうため注意が必要です。

チョークボードペイント初心者におすすめ塗料

低臭・低VOC比較

チョークボードペイントを室内で使うなら、においの少なさと安全性は重要な選定基準です。 特に子ども部屋やキッチンなどの空間では、VOC(揮発性有機化合物)を抑えた製品を選びましょう。 水性塗料はにおいも非常に少ないため、集合住宅や賃貸でも安心して使えます。 また、「ECOSオーガニックチョークボードペイント」などのオーガニックブランドでは、ゼロVOC認証を受けた製品もあり、アレルギーや化学物質過敏症の方に支持されています。 「水性」「無臭」「ゼロVOC」といった表記を確認することで、より安心して使える塗料を選べます。</p>

いろいろな色の黒板塗料

インテリアに合う色が見つかるかどうかは、黒板ペイント選びの大きなポイントです。一般的に黒板と言えばくろや深緑の黒板を思い浮かべるでしょう。でも最近は水性の黒板塗料の洗濯が増えたため、黒や緑だけでない黒板を作ることが人気になりました。 「子ども部屋にはパステル調」「キッチンにはブラックやグリーン系」など、シーンに合わせて色を選べる自由度は、DIYの醍醐味です。 おしゃれな壁に仕上げたい方は、色に注目するとオリジナルの黒板が作れて楽しいですよ!

まとめ|さあ、黒板DIYに挑戦しよう!

チョークボードペイントをきれいに仕上げる鍵は、平らな下地・薄く均一な2回塗り・十分な乾燥の三つのポイントを覚えていてください! この記事で紹介したプロ手順を守れば、ムラや粉残りのない理想の黒板壁が完成します。 あとは材料をそろえて、週末のうちに実践あるのみです。 あなたの暮らしを彩る手作り黒板、さっそく作ってみてください!! Happy Painting🎵

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