キッチンは塗装DIYでリフォーム可能!塗装できる箇所や注意点を解説

グリーンエレファント

「持ち家の戸建てやマンションのキッチンを手軽にリフォームしたい」 「自宅を賃貸住宅として貸し出す際に、古いキッチンを綺麗にして入居率を上げたい」 こうした希望を叶える方法が、キッチンの塗装リフォームです。

壁紙やタイルの張り替えとなると、費用が高額になり手間もかかりますが、塗装リフォームなら費用も手間も最小限に抑えられます。何より、塗装はDIYでも可能なので、業者に依頼する費用を節約できるんです。

このコラムでは、キッチンを塗装DIYでリフォームするにあたり、塗装できる箇所や注意点を解説していきます。
塗装事例や補修方法もご紹介しますので、キッチンのリフォームを検討中の方は参考にしてください。

キッチンを塗装DIYでリフォームするメリット

まずは、キッチンを塗装DIYでリフォームするメリットをご紹介します。キッチンのリフォーム方法で迷っている方は、メリットを理解した上で、他のリフォームと比較検討してみてください。

費用が抑えられる

冒頭でも触れましたが、キッチンを塗装DIYでリフォームするメリットの1つに、費用が抑えられることが挙げられます。

塗装リフォームでは、既存のキッチンを活用するため、壁紙やタイルなど床材の張替え、システムキッチン本体の交換などに比べて安価です。

もちろん、壁紙だけ塗り直してシステムキッチン本体は交換する、といった部分的な塗装リフォームもできます。塗装リフォームは、特定の箇所だけリフォームできる柔軟性があります。

美観が向上する

キッチンの塗装リフォームの最大のメリットが、美観の向上です。

古くなったキッチンは、壁や天井、ドアなどあらゆる部分の汚れや傷、凹みが目立ちます。再塗装することで、新築時のような状態になり、美観が向上します。

また、ペンキの選び方によっては大きくイメージを変えることも可能です。

傷や汚れを防止できる

キッチンの塗装リフォームを行うと、建具や各設備を傷や汚れから保護できます。

もし、年数が経過して傷や汚れが気になり始めても再塗装すれば良いため、手軽にリフォーム可能です。

キッチンの塗装DIYでリフォームできる箇所

塗装DIYとは、文字通りペンキなどの塗料を自分で塗装することをいいます。キッチンの塗装DIYではどこまでリフォーム可能なのか、気になりますよね。 ここでは、塗装でリフォームできる箇所を挙げていきます。

壁・天井

油汚れが付着しやすいキッチンの壁や天井は、ペンキで塗装リフォームできます。

キッチンの壁はビニールクロスやタイル、コンクリートなどの材質が一般的ですが、多くは上から塗装が可能です。ただし、撥水性や防汚性のある壁紙を使用している場合などは、塗装の際に下地処理が必要になります。

天井の材質には化粧合板や石膏ボードがありますが、いずれもペンキで塗装できます。 経年による黒ずみや黄ばみが目立つキッチンの天井も、塗装リフォームで新築のように蘇らせることが可能です。

ドア・柱・窓枠

キッチンのドアや柱、窓枠などの建具に関しても、塗装リフォームが可能です。

古い家のキッチンを全面的にリフォームする場合、壁や天井だけでなく、建具も一緒に塗装することで統一感が生まれます。
昔風のキッチンは好き嫌いが分かれると思いますが、塗装リフォームにより現代的なキッチンへとイメージを一新している事例も多数あります。

また、建具はアクセントカラーを入れる箇所にも最適で、壁や天井・インテリアの色を引き立てるのに活用できます。彩度の高い色や目立つ色を用いれば、部屋の全体的な印象を引き締めるのに効果的です。

ただし、分譲マンションでは、窓枠は共用部分とされるのが一般的です。個人で勝手に塗装やリフォームできないため、管理組合の承認が必要となります。

カウンターキッチン・システムキッチン

キッチンの主役とも呼べるカウンターキッチンやシステムキッチンも塗装リフォームが可能です。

キッチン設備は製品によって構造が異なりますが、一般的なカウンターキッチンには「カウンター」と呼ばれる天板が付いています。
蛇口やシンクが付いている場合もありますが、リビングやダイニング側から目につきやすいため、老朽化していると不衛生な印象を与えかねません。
カウンターを塗装するだけでも美観が向上するのでおすすめです。

システムキッチンは蛇口やシンク、ガスコンロ、収納などが一体化した設備で、複雑な構造になっているものもあります。
大部分を閉めるキャビネット扉を塗装すると、傷や汚れが目立たなくなり、全体の印象が良くなります。

カウンターキッチンやシステムキッチン以外にも、セクショナルキッチンやミニキッチンもDIY塗装が可能なので検討してみてください。

カウンターキッチン・システムキッチン

「長年使用しているキッチン家具・家電の塗装が剥がれてしまった…。でも、まだまだ使用できそう。」

食器棚やキャビネットなどのキッチン家具、冷蔵庫や食洗機などのキッチン家電も塗装でリメイクができます。キッチン全体のイメージをガラリと変えたい、インテリアに統一感をもたせたい、という場合は壁や建具とあわせて塗装すると良いです。

ダイニングテーブル一体のキッチンやキッチンに配置されたテーブル・チェアも、塗装で綺麗によみがえらせられます。

古い家具のリメイクは物を大切にする心を育むことにもつながるため、お子さんと一緒に塗装するのもおすすめです。

レンジフード・換気扇

キッチンの空気を綺麗に保ってくれるレンジフード・換気扇もDIY塗装が可能です。 レンジフードや換気扇はキッチンの中でも汚れやすい箇所なので、一ヶ月に一回程度の掃除が推奨されています。

油汚れを落とすために洗剤や漂白剤を使用することがあると思いますが、洗浄力の高い洗剤を使用すると塗装が剥がれやすいです。また、固まった汚れが塗装と一緒に剥がれることもありますが、再塗装すれば新品のようにピカピカにできますよ!

キッチンを塗装DIYでリフォームする時の注意点

キッチンの至るところは塗装DIYができるため、ペンキさえあれば全面リフォームも可能です。とはいえ、ただ塗装すればよいというわけではなく、ペンキなどの塗装道具を揃えたり塗装前の下準備が必要になります。

そこで、キッチンを塗装リフォームする時の注意点をまとめますので確認してみてくださいね。

ペンキの種類と臭いの発生

塗装に使うペンキは主に2種類に分けられます。 塗料を薄めるためにシンナーなどの有機溶剤が含まれているのが「油性塗料」、有機溶剤の代わりに水が使用されているのが「水性塗料」です。 一般的に、油性塗料は水性塗料よりも耐久性が高く、艶や美観を長期保持することに優れていますが、VOC(揮発性有機化合物)が含まれており、強い臭いが発生します。 油性塗料でキッチンを塗装した場合、塗装当日から3日〜1週間程度臭いが続くことがあります。換気などの対策法もありますが、臭いに敏感な方は体調不良になりやすいので注意が必要です。住宅の中でも、キッチンは調理をしたり食事をしたりする場所なので、臭いによる影響は大きくなるでしょう。

水性塗料はVOCの含有量が少ない、あるいは全く含まれていない製品が多いので、強い臭いや健康被害のリスクも少ないです。

ペンキの種類によって臭いの発生が異なるため、シンナー臭が苦手な方や化学物質過敏症、嗅覚過敏の方がいる家庭では、製品を選ぶ際に成分をよく確認しましょう。

ペンキの性能や耐久性

ペンキを選ぶ際は臭いも考慮すべきですが、性能や耐久性も重要なポイントです。

キッチン設備は火や水を使うものも多く、ペンキに耐熱性・耐水性が求められる場合があります。特に、コンロやレンジフードなど、熱の影響を受けやすい箇所は、耐熱性のあるペンキの選定が必要です。

第三者機関での試験にクリアしていることは、ペンキの耐久性を判断する材料の一つになるでしょう。接着試験や耐摩耗試験、耐候性試験などさまざまな試験方法がありますので、各製品の表示を確認してください。

下地処理や補修が必要

キッチンを塗装リフォームする際は、ペンキを塗る前に下地処理が必ず必要です。

一般的なビニールクロスであれば、掃除をした後そのまま塗装できます。
しかし、キッチンには防水性や防汚性など機能付きの壁紙が使用されていることがあり、これらの壁は塗料をはじきやすいため、下地処理をして密着性を高める必要があるのです。

主な下塗り塗料はプライマーとシーラーの2種類で、ペンキの密着性を高めるだけならプライマーで十分です。経年劣化が激しい壁や塗料を吸い込みやすい壁などには、ムラを防止するためにシーラーが用いられます。

キッチン設備や家具・家電を塗装する際も、素材に適した下地処理が必要です。 例えば、キッチンのカウンタートップは、木材やステンレス、樹脂系などの素材でできています。劣化や剥がれの状況にもよりますが、基本的には研磨して凹凸をなくし、プライマーやシーラーを塗ってからペンキ塗装を行います。

塗装面の傷や凹み、ひび割れが目立つ場合は、パテで補修してから下地処理を行います。 パテと一言でいっても、コンクリート向きの合成樹脂系、石膏ボード向きの石膏系、金属や木材向きのエポキシ系とさまざまな種類があるため、違いを把握しておきましょう。

まとめ|キッチンを塗装DIYでリフォームすると見違えるほど綺麗になります

キッチンのリフォーム方法で悩んでいる方は、メリットや塗装できる箇所を踏まえた上でDIY塗装を検討しましょう。

コラム内ではさまざまなDIY事例をご紹介しましたが、ご覧のとおり、キッチンを塗装リフォームすると見違えるほど綺麗になります。古い家のキッチンでも、ペンキを塗るだけで新品のようによみがえらせた事例もありました。

下地処理や補修が必要なため初心者には難しそうという印象を受けるかもしれませんが、塗装道具さえ揃えれば初心者でもDIYは十分可能です。
ぜひ、ご自宅や管理物件のキッチンを塗装DIYでリフォームしてみてくださいね!


WEBライター 原野 光佳(はらの るか)
WEBライターとして、さまざまなジャンルの記事を執筆しています。インテリアデザインやおしゃれな家具・雑貨、色の持つ効果などに関して勉強中です。化粧品や食品などもオーガニックを好んでおり、ユーザー目線でオーガニックペイントの魅力を伝えていきます!

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