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なぜホワイトボードではなく黒板なのか?
現在は黒板ではなく、ホワイトボードや電子黒板が使われることも多くなりました。チョークの粉が気になるかたはそちらの方がクリーンでいいという感想をお持ちかもしれません。 それでも、黒板は根強く人気です。 特にお店でのデザインの一部だったり、アートとして取り入れられるケースでは特に人気。 なぜホワイトボードではなく黒板なのか? 黒板塗料を販売して15年目の私が思う黒板の良さについて考えてみます。

実用性としての黒板のよさ
学校や公共の施設などで、採用されるには実用的で機能的な理由があります。 以下の2点が主な理由であることが多いようです。見やすさ
黒板はマットなグリーンが多いですよね? 明治の頃は黒だった黒板が昭和になって緑が主流に変わります。 理由は黒より緑の方が光の反射が少なく目に優しい、見やすいからです。 昭和29年には黒板に関するJIS規格が制定され、その中で色彩や光沢度に関しても定められています。 ホワイトボードは白く光沢があるので反射するので、黒板の方が見やすい場合が多いのです。チョークの手軽さ、使いやすさ

昔の良い思い出と重なる
お店や個人住宅にデザインとして黒板が取り入れられる際は、 いわゆるデザイナーと呼ばれる方がお施主さんに提案することも多く、そのデザイナーさんが子供の頃に学校の黒板や、工事現場で使っていた古い黒板をもらって、夢中になって絵を描いて遊んだとお話を伺うことが何度となくありました。その楽しい思いをみんなにしてほしいという思いがあるようです。 私自身もミニ黒板を作ったことがあるのですが、知り合いの男の子が学校ごっこをすると欲しがりました。家に持って返って永遠に黒板を使って計算問題の授業をおばあちゃん相手にしたそうです。黒板=楽しいものというのは年齢関係な差そうです!

シュタイナーの黒板絵
教育者、哲学者であり、人智学の始祖としても知られるルドルフ・シュタイナーは、講義の際に受講者への説明として黒板絵を描きました。その黒板絵は20世紀の芸術に多大な影響を与え、抽象画としての評価も高く現在でも人気です。 またシュタイナー教育では生徒が黒板絵を描くので、そこで黒板に描くことが好きになることも多いと聞きます。

クリエイティブになれる
マーカーやマジックと違いチョークでの表現は強弱が自由に付けられて表現の幅が広いのが特徴です。なので学校の板書以外にもアート作品にも黒板が広く使われるんですね。
筆圧も伝わるチョークの文字や絵はその人ならではの味が出しやすい表現方法です。らしさを伝えたい場合はホワイトボードのマーカーよりも伝えやすいのではないでしょうか?
ニューヨークタイムスの記事に面白い記事を見つけました。
数学者の黒板だけの写真集、“Do Not Erase,”「消さないで」に関連しての記事です。
Why do mathematicians use chalk instead of whiteboard?
なぜ数学者はホワイトボードではなく黒板を使うのか?
ホワイトボードマーカーの匂いよりチョークの方がいい、という理由とともに
アイデア、創造のために黒板を使うということが書かれています。
Google翻訳で読める便利な時代ですし、
黒板の写真も素敵ですのでぜひチェックしてみてください。

黒板アートがSNSで話題になったりしますよね? 現在はコンテストもあります。 ホワイトボードや黒板のメーカーである日学株式会社が主催し、 学校の黒板にチョークで絵を描き、その画像を応募します。
