皆さんは、ペンキ(塗料)の色合わせをおこなったことはありますか? 「ペンキの色がイメージと違う…」「欲しい色がなかなか見つからない」という時にやるべきこと、それが色合わせです。 色合わせは、塗装の世界では「調色(ちょうしょく)」とも呼ばれており、塗装の仕上がりを大きく左右する作業といわれます。 色合わせのコツが分かっていれば、限られた色のペンキでも多彩な色が使用できるようになるんですよ! 今回は、ペンキの色合わせ(調色)のコツについて、基本から色の調整方法まで、わかりやすく解説していきます。塗料の調色に人気のアプリもご紹介しますので、これから色合わせにチャレンジする方はぜひ参考にしてください。
目次
色合わせ(調色)とは?
皆さんは、ペンキ(塗料)の色合わせをおこなったことはありますか? 「ペンキの色がイメージと違う…」「欲しい色がなかなか見つからない」という時にやるべきこと、それが色合わせです。 色合わせは、塗装の世界では「調色(ちょうしょく)」とも呼ばれており、塗装の仕上がりを大きく左右する作業といわれます。 色合わせのコツが分かっていれば、限られた色のペンキでも多彩な色が使用できるようになるんですよ! 今回は、ペンキの色合わせ(調色)のコツについて、基本から色の調整方法まで、わかりやすく解説していきます。塗料の調色に人気のアプリもご紹介しますので、これから色合わせにチャレンジする方はぜひ参考にしてください。 今回は、ペンキの色合わせ(調色)のコツについて、基本から色の調整方法まで、わかりやすく解説していきます。塗料の調色に人気のアプリもご紹介しますので、これから色合わせにチャレンジする方はぜひ参考にしてください。

日色合わせ(調色)とは、異なる色と色を混ぜて新しい色を作ることです。 色合わせは、ペンキ塗装はもちろん、美術やデザインの世界、化粧品を使ったメイクアップでも用いられています。市販のペンキの色がイメージと違う時や、そもそも欲しい色が見つからないという時に色合わせを行えば、理想に近い色を生み出すことが可能です。 実際に存在する色の種類は非常に多く、身近にあるものだけでも2,000〜3,000もの色が使われているといいます。スウェーデンの工業規格(SIS)に採用されているNCS(ナチュラル・カラー・システム)の見本帳には、2009色が登録されているんですよ! 日本塗料工業会が発行する「2024年P版塗料用標準色」では、新色13色を含む600色が掲載されています。色票番号を指定すれば、どの国内塗料メーカーでも希望の色を注文することができるため、色を扱う業種の方には必携の一冊といえます。
色合わせで作れる色の基本を覚えよう
色合わせ(調色)を行う前に、「どの色とどの色を混ぜればイメージに近い色になるのか」という、基本を覚えておくとよいです。 基本的な色合わせを表にしてみたので、実践に入る前に頭の中でシミュレーションしてみてください。

基本さえ押さえれば、あとは実践あるのみ!「これは知っていた」という組み合わせがある人もいるのではないでしょうか。 上記はあくまでも基本なので、実際に色合わせを行う時は、色の割合(ペンキの分量)も考慮する必要があります。 また、ペンキの色合わせは、2色で行う場合もあれば、3色以上を混ぜ合わせて行う場合もあります。 たとえば、茶色を作る場合は、赤色・黄色・黒色の3色が必要です。
色の割合によって色味が変わる

たとえば、同じオレンジ色でも「黄色の割合が大きい場合」と「赤色の割合が大きい場合」とでは、できるオレンジ色の色味が異なります。 「赤1:黄2」の割合で混ぜると、一般的なオレンジ色ができます。反対に、赤色の割合が大きくなると朱色に近いオレンジに、黄色の割合をさらに増やすと蜜柑色(みかんいろ)になるなど、同じ組み合わせでも分量によって色味が変わるんです。とても不思議ですが、これこそが色合わせの面白いところだと思います。
白の割合が色の明度に影響する
白を混ぜて色合わせを行う場合、白の割合が仕上がりの明度を左右します。 白色の割合が大きければ大きいほど明度が高くなり、反対に彩度が低くなります。 たとえば、赤色に白色のペンキを混ぜるとピンク色ができますが、白の割合によって印象の異なるピンクになるのです。白色を少量混ぜると濃いピンクに、白色を多く混ぜると薄いピンクに仕上がります。 最初からピンク色のペンキを購入するという手段もありますよね。しかし、自分で色合わせを行うことでオリジナリティが生まれ、よりイメージに近づけることが可能です。
色合わせのコツを基本から学ぼう!

色合わせはとても奥が深い作業で、同じ色でもどんな割合で混ぜるかによって生まれる色は異なります。色合わせで生まれる色数は無限といっても過言ではありません。 逆にいえば、色合わせのコツさえ分かれば、自由自在に色が作れるということになります。 ここでは、色合わせの手順とあわせて、調色のコツや基礎知識をお伝えしていきます。
色合わせに必要な道具を用意
まずは、色合わせに必要な道具を用意しましょう。最低限用意したい道具は以下の3点です。
・塗料皿(もしくは空のペンキ缶)
・塗料かき混ぜ棒
・ペンキ(塗料)

色合わせを行う際に用意すべきなのは、「色の三原色」と呼ばれる赤(マゼンダ)・青(シアン)・黄に加え、白と黒を合わせた5色のペンキです。
ベースの色の決定
つづいて、ベース色を決定します。どんな色を作りたいのか、具体的に頭の中でイメージを浮かべ、その色にもっとも近い色を選んでください。ベース色が適切であれば、色合わせのハードルが低くなるといわれています。 作りたい色にもっとも多く使用されているのはどの色か、という点に着目しましょう。
作る量の3分の一で調色する
いよいよ色合わせを行うわけですが、最初から作りたい量を作るのではなく、3分の1程度の量で調色していきます。 塗料皿に最初に入れるのは、一番多く使用されている色のペンキです。その色をベースとし、白や黒のペンキで明るさを調節していきます。 明るさが決定したら、作りたい色に含まれる色を三原色の中から選んで混ぜてください。 どの色を選ぶかで色の深みや鮮やかさに違いが生じるため、慎重に選ぶ必要があります。
必要量のペンキを塗る
配合する色の割合を調整しながら、必要量のペンキを作っていきます。色を加えたらしっかり混ぜる→試し塗りをして乾燥させる→色見本やイメージと比較する→ズレがある場合は濃さや明るさを調整する…といった工程を繰り返すことで、乾燥後の色味をイメージに近づけていきましょう。
色合わせで重要な5つのコツ
ペンキの色合わせは、慣れるまで難しいと感じる作業です。 ここでは、ペンキの色合わせで重要な5つのコツをご紹介します。
白や黒を入れすぎない
白や黒は明度・彩度に大きな影響を与えるため、混ぜる場合は少量ずつ加え、よく混ぜて色の変化を見ることが大切です。 白を入れると明度が高くなり、黒を入れると明度が低くなります。白・黒を入れると彩度が低くなるため、入れすぎないよう注意しましょう。 明度を低くする時は、黒を混ぜるのではなく、補色を混ぜることが推奨されています。補色関係にある色を混ぜると、濁りが生じてグレーになるのです。

たとえば、赤の補色は緑(青緑)、青の補色はオレンジです。
色を混ぜすぎない
ペンキの色合わせでは、色数が多くなるほど色の彩度が低くなっていきます。(この現象は減法混色と呼ばれます。)ですので、あまりに色を多く混ぜすぎると濁った色になる可能性があります。 彩度の高い鮮やかな色に仕上げたいのであれば、使用する色数は3色程度にとどめるのがベター。赤+黄+黒の3色で茶色を作るより、赤+緑の2色で茶色を作った方が彩度を保ちやすいというわけですね。
乾燥後の見え方もチェックする
ペンキの追加を行ったら、よく混ぜてからその都度色見本と照らし合わせるようにしましょう。また、実際に塗装した時のイメージ違いを防ぐため、試し塗りをして乾燥後の色の確認をすることも重要です。
ペンキの色合わせに便利!塗料の調色に人気のアプリをご紹介
実際にペンキを使って色合わせを行う前に、どの色を混ぜるとどんな色になるのか、ある程度知っていると作業が捗ると思います。調合するにあたって、それぞれ必要な割合も知っておきたいですよね。 そこでおすすめしたいのが、調色のシミュレーションができるオンラインツール・アプリです。こうしたツールやアプリを用いれば、ペンキで色合わせを行う前に「できる色」「必要な割合」を確認できます。 ここでは、いくつかのツール・アプリをご紹介します!
カラーパレット

カラーパレットは、2色の絵具を混ぜた色を確認できるオンラインツールです。 元になる色と混ぜる色を選ぶだけで、混ぜた結果が表示されます。 混ぜる量を「少ない」「やや多い」「多い」の3つから選択でき、調色の結果が視覚的に確認できるため、色合わせの簡易的なツールとして役立ってくれますよ!
Real Color Mixer (Google Play)

混色ガイド (App Store)

混色ガイドは、App StoreからダウンロードできるiPhone・iPad対応のアプリです。 評価が5点満点中4.7点と非常に高いため、iPhoneのスマホを持っている方はぜひ試してみてください。 このアプリでは、希望する色の写真を撮影して、必要な塗料の割合を表示できます。 青(シアン)・マゼンタ(赤)・イエロー・ブラック・ホワイトの5色で構成されるため、ペンキの色合わせにも活用できます。
いずれも無料でダウンロード・使用できます。各ツール・アプリで使用目的や得られる結果が異なるため、用途によって使い分けてくださいね!
まとめ|色合わせの基本を理解して、ペンキの調色を楽しもう!
今回は、ペンキの色合わせ(調色)のコツについて、基本から色の調整方法まで、解説しました。 ペンキの色合わせが初めてだと難しく感じますが、基本の調色や手順、コツを理解すれば、あとは実践あるのみ。今回ご紹介した塗料の調色アプリを活用して、試し塗りを繰り返して理想的な色を実現してください。 ペンキの色合わせをする中で、思いもよらない「お気に入りの色」が見つかるかもしれません!まずはいろいろな色を試してみて、ペンキの調色を楽しみましょう。

WEBライター 原野 光佳(はらの るか)
WEBライターとして、さまざまなジャンルの記事を執筆しています。インテリアデザインやおしゃれな家具・雑貨、色の持つ効果などに関して勉強中です。化粧品や食品などもオーガニックを好んでおり、ユーザー目線でオーガニックペイントの魅力を伝えていきます!