黒板塗料とは?特徴・使い方・DIY活用例までやさしく解説

シックハウス診断士 加納亜由美

「黒板塗料って、そもそもどんな塗料なの?」そんな疑問をお持ちではありませんか。

黒板塗料は、壁や家具をチョークで書いて消せる黒板のように使える塗料です。子ども部屋の落書き対策として注目される一方で、最近ではキッチンやリビング、店舗インテリアなど、おしゃれで実用的なDIY素材としても人気が高まっています。

この記事では、黒板塗料とは何かという基本から、特徴・メリット・使い方・注意点・安全な選び方まで、初めての方にもわかりやすく解説します。

「黒板塗料を使ってみたいけれど不安がある」そんな方の疑問がスッと解消できる内容になっています。

黒板塗料とは?

黒板塗料とは、塗った面を黒板のように使える特殊な塗料のことです。黒板塗料はチョークボードペイントと同じものです。
乾燥後の塗膜がチョークを受け止める質感になり、文字やイラストを書いて、消して、繰り返し使えます。

学校の黒板のような使い方はもちろん、家庭ではメモやお絵かき、店舗ではメニューや案内表示など、用途の幅がとても広い塗料です。

最近の黒板塗料は緑や黒だけでなく、グレー・ブルー・イエローなどインテリアに合わせた色展開も増えています。カラーの黒板はインテリアに合わせたり、お店はイメージカラーにしたりとアイデア次第で使用方法が広がります。

黒板塗料の基本的な仕組み

黒板塗料には、チョークの粉をほどよく引っかける微細な粒子が含まれています。
この粒子によって、チョークで書ける、消しても跡が残りにくい、表面が滑りすぎない、といった黒板特有の性質が生まれます。 一般的な壁用ペンキとは違い、「書く・消す」を前提に設計された塗料である点が、黒板塗料の大きな特徴です。

黒板塗料とよく比較されるのが「黒板シート」「黒板」、として販売されている既製品です。黒板シートや既製品の黒板は貼ったり置いたりだけで簡単ですが、サイズが限られたり、外れたりすることもあります。

一方、黒板塗料は、壁と一体化した自然な仕上がり、好きなサイズ・形で施工できる、塗り直しが可能、長期間使いやすいというメリットがあります。
仕上がりや耐久性を重視するなら黒板塗料が向いています。

黒板塗料の特徴とメリット

チョークで書いて消せる

黒板塗料の最大の魅力は、チョークで自由に書いて消せることです。

予定や伝言を書いたり、子どもが自由に絵を描いたりと、暮らしの中で自然に活用できます。

「壁に落書きされるのが心配」というご家庭でも、黒板塗料なら安心して使える黒板に落書きできるスペースを作れます。よく耳にするのが「壁一面を黒板にして子供に自由にお絵描きさせたい」という希望です。
壁一面でなくてもドア一面、本棚の側面、階段の踊り場、デスク前の壁など、小さなエリアでも黒板があると楽しいですよ。

個人的に嬉しかったことがあります。久々に会った友達の家のダイニングの壁一面が黒板塗料で塗った壁でした。そこに私の名前とウエルカムのメッセージが書いてありありました。私もその壁にメッセージを残して帰りました。
思い出の黒板です。

壁・家具・小物に使える

黒板塗料は壁だけでなく、このような場所も塗ることができます。

・家具
・木箱
・植木鉢
・ドア
・小物類

部分的に取り入れるだけでも、空間のアクセントになるのが黒板塗料の魅力です。

DIY初心者でも塗りやすい

多くの黒板塗料は水性タイプで、臭いが少なく扱いやすいのが特徴です。ローラーや刷毛で塗れるため、DIY初心者の方でも挑戦しやすく、特別な道具もほとんど必要ありません。DIYは子供がいる家庭では一緒に作業すると楽しいでしょう。ペンキ塗りは子供でも難しくありません。一緒に何かを作り上げるのもいい思い出になりますね。

色々な場所で使える

子ども部屋・キッズスペース

黒板塗料は、子ども部屋との相性がとても良い塗料です。自由に描ける壁があることで、創造力をのびのび育てる空間になります。

キッチン・リビング

キッチンでは、買い物メモ、レシピのメモ、家族への伝言、など、実用的に使えます。
インテリアとしても、黒板塗料は空間に温かみをプラスしてくれます。

店舗・カフェ・オフィス

店舗では、メニューや案内表示として活躍します。手書きの文字は、親しみやすさや温もりを伝えやすいのも特徴です。

黒板塗料のデメリットと注意点

下地処理が重要

黒板塗料は、下地の状態によって仕上がりが大きく変わります。凹凸や汚れがあると、チョークが引っかかりすぎたり、ムラになったりすることがあります。

塗装前の下地処理は、仕上がりを左右する重要な工程です。しっかりとした下地が準備できればその後の個装の過程もスムーズに行くでしょう。塗装前に下地を平滑にする、必要に応じて下塗り材を使うという、というポイントを押さえてれば心配ありません。

完全に乾くまで時間が必要

黒板塗料のデメリットは、塗装することが必要なので、その作業自体は面倒と思われるかもしれません。 シートや黒板を買って取り付ければすぐに使用できるという点に比べるとデメリットです。
塗装後は触って乾いたように見えても、内部硬化には時間がかかる場合があります。乾燥が不十分な状態でチョークを使うと、 書き跡が残りやすい、消えにくく感じる、という原因になります。
完全に乾くには24時間以上かかることもありますが、急ぎでなければ作業自体を楽しみ、仕上がりを待つのはデメリットではないでしょう。

黒板塗料の使い方(基本のDIY手順)

塗装前の準備と下地処理

まず、塗りたい表面をきれいにします。汚れや油分を落とし、必要に応じてヤスリがけもしてください。塗装された場所やツルッとした表面は塗料の密着が弱い場合があります。やすりがけは表面を削ってください。
また、ペンキのついては欲しくない場所はマスキングや新聞などを使って覆う必要があります。この養生準備を丁寧に行うことで、仕上がりがぐっと良くなります。

黒板塗料を塗る

黒板塗料は、ローラーや刷毛で薄く均一に塗ります。塗料を刷毛につける量は少なすぎず多すぎずの量が目安です。初めての場合はわかりにくいかもしれませんが、ハケやローラーについたペンキがだらだら垂れるようでは多すぎです。何回か試してみればコツが掴めると思います。一度で厚塗りせず、2度塗りを基本にするときれいに仕上がります。必要に応じて3度目を塗る方がきれいな仕上がりとなる場合もあります。

乾燥・仕上げ・使い始めの注意点

黒板塗料は完全に乾燥したら、チョークで書き消しができるようになります。完全に乾燥した後、一度チョークで全体を軽く塗り、拭き取る「慣らし」を行うと、書き跡が残りにくくなります。

安全な黒板塗料を選ぶポイント

水性タイプを選ぶ

黒板塗料を選ぶ際は、水性タイプかどうかを必ず確認することが大切です。
水性タイプの黒板塗料は、水で希釈・洗浄できる塗料で、油性塗料に比べて臭いが非常に少なく、室内で使いやすいという特徴があります。塗装中や乾燥中にツンとした刺激臭が出にくいため、リビングや子ども部屋など、生活空間に近い場所でも安心して使用できます。

また、水性の黒板塗料は、VOC(揮発性有機化合物)の含有量が抑えられている製品が多い点も大きなメリットです。 VOCは、シックハウス症候群や体調不良の原因になることがあるため、小さな子どもやペットがいるご家庭では特に注意したいポイントです。

DIYのしやすさという面でも、水性タイプは優れています。刷毛やローラーの後片付けが水洗いで済むため、DIY初心者の方でも扱いやすく、作業のハードルが下がります。
塗料の飛び散りや手についた場合でも、すぐに洗い流せる点は安心感があります。

黒板塗料は「どれも同じ」に見えがちですが、水性か油性かで、使い心地・安全性・室内環境への影響は大きく異なります。
特に室内用・家庭用として使う場合は、水性タイプの黒板塗料を選ぶことが基本と考えてよいでしょう。

オーガニックペイントを選ぶ

オーガニックペイントとは、化学物質をできるだけ使わず、抗菌剤や抗菌薬を副あない塗料のことです。 人体や室内環境への負担を抑えるよう設計されている点が特徴です。
特に黒板塗料は、子どもが触れたり、塗料そのものの成分が重要になります。

オーガニックペイントの黒板塗料は、VOC(揮発性有機化合物)を含まない塗料なので塗装後も室内の空気を汚しにくいのが大きなメリットです。そのため、子ども部屋、寝室、リビング、化学物質に敏感な方がいる空間などでも、安心して使いやすい塗料といえます。

黒板塗料というと、「黒く塗れて書ければ十分」と思われがちですが、毎日目にし、触れる場所だからこそ、成分や考え方まで含めて選ぶことが大切です。オーガニックペイントの黒板塗料は、安全性だけでなく、「家族が安心して使える空間をつくりたい」という想いにも寄り添ってくれる選択肢です。

まとめ|黒板塗料は暮らしを楽しくする塗料

黒板塗料は、ただ壁を黒く塗るための塗料ではありません。書いて、消して、また使えるという特性を持った、暮らしに「参加できる場所」をつくる塗料です。

子どもが自由に絵を描いたり、家族の予定や伝言を書いたり、店舗やオフィスで想いを伝えたりと、黒板塗料は日常の中でさまざまな役割を果たします。

一方で、黒板塗料を心地よく使うためには、正しい知識と選び方が欠かせません。下地処理や乾燥時間といった基本を守ること、水性タイプやオーガニックペイントなど、安全性に配慮した製品を選ぶことが大切です。

黒板塗料は、使い方次第で実用性にも、インテリアとしての楽しさにもつながります。
ぜひご自身の暮らしに合った黒板塗料を選び、書ける壁のある、ちょっと楽しい空間を取り入れてみてください。

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