「古くなった実家を今風にしたい」「賃貸物件をリフォームして入居者を増やしたい」など、古い家をDIYリフォームしたい人が増えています。
DIYリフォームの一例に、古い家の柱塗装が挙げられます。くすんだ柱や傷の目立つ柱は清潔感に欠けるため、室内全体の雰囲気を悪くしかねません。古い木の柱は、見慣れないと「古臭い」と感じる人もいるでしょう。
柱を塗装して美観を整えることは、居住者の満足度向上にもつながります。
このコラムでは、DIYリフォームで柱を塗装するメリットや注意点、木材の柱に塗装できる塗料の種類を解説していきます。
目次
DIYリフォームで柱を塗装する3つのメリット

DIYリフォームで柱を塗装するメリットはとても大きいので、一つずつ説明していきますね!
室内の印象ががらりと変わる
DIYリフォームで柱塗装を行うと、室内の印象をがらりと変えることが可能です。柱を塗る塗料によっても仕上がりが異なりますが、色を変えるだけで部屋の印象も大きく変わります。
古民家などで使用されるヒノキや杉など、無垢材の多くは茶色です。
経年劣化で黒っぽく変色している場合もあれば、日焼けが少なく明るい茶色・黄みがかった色をしている場合もあります。
茶色の柱を塗装すると、和室を洋室のように見せることもできるため、自分で和室の柱を塗る人も少なくありません。
部屋のテイストをより好みに近づけたい場合、天井や壁を同時に塗装するのがおすすめです。
あえて和室の雰囲気を残して仕上げるのも今風でおしゃれ。完全に洋室化するのではなく、和室の良いところを活かせば、リフォームのコストも抑えられます。
木材を保護して柱の耐久性を高める
木材を塗装すると表面が保護されるため、柱の耐久性を高められます。塗装による主な保護機能は4つです。
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変色の防止
2,汚れの付着防止
白木や塗装が剥がれた状態の木材は、汚れが付着しやすいだけでなく、内部に汚れが染み込んでしまうことがあります。柱を塗装することで、汚れの付着・浸透を防げます。3,湿気や水からの保護
木材は湿気や水に弱く、水気を含むとカビやシロアリ、腐朽菌が発生して腐食が進みやすいです。柱の塗装は、湿気や水から保護する役割があり、耐久性の向上につながります。4,傷の防止
柱の塗装は、物理的な損傷から保護する効果があります。傷の防止は、柱の美観維持にも必要です。塗料の中には、木材を保護する機能を持つもの(木材保護塗料)もあります。
必要な機能を持った塗料を選べば、最大のメリットが得られますよ!
VOCなどの有害物質を閉じ込める

VOCは柱などの建材や断熱材のほか、家具に用いられる接着剤、塗料にも含まれています。
木材からも、テルペン類やアルデヒド類が放出されることがあり、これらはシックハウス症候群の原因になることが問題視されています。多くは、木材を保護する目的で使用される、防虫剤や防蟻剤、防腐剤によるものです。
無垢材は一般的な内装材に比べるとVOCの放出が少ないとはいえますが、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドを放出する可能性はあります。
DIYリフォームで柱塗装を行うなら、有害物質を閉じ込める塗料や中和作用のある塗料も検討しましょう。
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【VOCとは?】 VOCとは、大気中で気体になる有機化合物の総称で、大気汚染や人体への悪影響が懸念されているものです。印刷物や芳香剤、排気ガスなど発生源にはさまざまなものが考えられますが、塗料からの揮発が約40%と多くを占めています。 |
DIYリフォームで柱を塗装する際の注意点

古い家の柱塗装を自分で行おうと考えている方は、「塗料の選び方」「補修」「下地処理」の3つのポイントを予め押さえておきましょう。
油性塗料を使うと臭いが強い
塗料は溶剤(塗料を薄めるための液体)によって2種類に分けられます。水に溶けにくい物質を溶かす「有機溶剤」が用いられているのが油性塗料、有機溶剤の代わりに「水」が用いられるのが水性塗料です。
油性塗料は、水性塗料に比べて臭いが強く、また持続性があるので室内塗装には向いていません。
油性塗料が臭う主な原因は、VOCや有機溶剤です。水性塗料の臭いが少ない理由は、VOCの量が少なく、有機溶剤が使用されないからです。
油性塗料の臭いを長時間嗅ぐと、気分が悪くなったり頭痛が起きたりするだけでなく、記憶力低下や呼吸困難などの健康被害が生じる恐れもあります。
DIYリフォームで柱を塗装する時は、低VOCやゼロVOCの水性塗料を選ぶのがおすすめです。
傷や腐りかけた柱は補修が必要

柱に傷がある場合、傷の深さに応じた補修を行います。
傷が浅いものであれば、木材補修用のペン(傷消しクレヨンや傷補修マーカーなど)で塗って対処可能です。
傷が深い場合、ウッドパテや木屑、埋木などを用いて、凹んだ部分を平らにする作業を行います。
柱に腐食が見られる場合、軽度であればDIY補修が可能です。手順を以下にまとめます。
腐った部分をドライバーやノミ、カッターなどで切除する。
下地の木部が見えたら、防腐剤を塗布する。
ウッドパテ(液状、粉末状)で補修する。
シロアリ被害などで重度の腐食が見られる場合、DIYでの補修は難しいです。
柱の入れ替えや根継ぎなど専門的な作業やシロアリへの根本的な対処が必要なこともあるため、専門業者への依頼が推奨されます。
柱の塗装前には下地処理が必須
柱の塗装前には下地処理が必須DIYリフォームで柱を塗装する前には、下地処理が必須です。下地処理を怠ると、塗装の仕上がりが悪くなり、美観を損ねることがあります。
塗装前にやっておくべき下地処理をまとめます。
1、拭き掃除
塗装する柱を綿やガーゼなどの柔らかい布で乾拭きし、汚れや手垢を落とす。
乾拭きのみで落とせない場合は、ぬるま湯に中性洗剤を溶かし、固く絞った布で拭く。
2、ヤスリがけ
120〜180番のサンドペーパーで、柱の木目に沿ってヤスリがけしていきます。
3、古い塗膜の剥離
水性塗料が塗られている柱に油性塗料を塗る場合、古い塗膜を剥がしてから塗装します。
油性塗料の上に水性塗料を塗る場合、ヤスリがけをして表面を荒らせば問題ありません。
4、シーラーの塗布
シーラーやプライマーなどの下塗り剤を塗布し、色ムラ防止や耐久性を向上させます。
柱を塗装するのに使える塗料の種類

柱の塗装状況で使える塗料が異なる
柱塗装の塗料選びでは、塗装する柱の塗装状況を把握しましょう。以下に、柱の塗装状況別の使用可能な塗料をまとめます。
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使用可能な塗料⇒ 既存の塗装 ⇓ |
水性ペンキ |
油性ペンキ |
オイル・ワックス |
水性ニス |
油性ニス |
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塗装なし |
〇 |
△ |
〇 |
〇 |
△ |
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ペンキ |
〇 |
※ |
△ |
△ |
※ |
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オイル・ワックス |
△ |
△ |
〇 |
〇 |
△ |
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ニス |
〇 |
※ |
△ |
△ |
※ |
例えば、塗装されていない柱やニスが塗られた柱、ペンキが塗られた柱の再塗装には、水性水性ペンキがおすすめです。
油性ペンキや油性ニスは、塗装自体は可能なのですが、室内塗装では臭いが強いためおすすめできません。
※印の箇所は、既存の塗料が油性の場合のみ〇です。水性の場合は、下処理として古い塗膜の剥離が必要になります。
木部塗料には3種類ある
柱や天井、窓枠など、木材に使用できる「木部塗料」を大きく分けると浸透タイプ・半造膜タイプ・造膜タイプの3種類です。 それぞれ、仕上がりなどの特徴が異なるため、リフォーム後にどんな柱にしたいかによって適切な塗料を選びましょう。|
塗料の種類 |
例 |
特徴 |
|
浸透タイプ |
ステイン |
木目が活かせる。塗膜がない分、割れる心配がない。塗装すると有効成分が浸透する。塗り替えが簡単。他の塗料に比べて耐久性が低い。 |
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半造膜タイプ |
ニス、オイルフィニッシュ |
木目を活かしつつ着色が可能。木部に薄い膜を形成する。浸透タイプよりも耐久性・耐候性が高い。 |
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造膜タイプ |
樹脂塗料、ウレタン塗料、ペンキ、ニス |
木目が隠れるものが多い。透明タイプや半透明タイプなら木目が活かせる。木部に塗膜が形成されるので耐久性・耐候性など性能が高い。 |
まとめ|DIYリフォームで柱塗装を行う前の塗料選びが肝心です

しかし、塗料によって仕上がりや機能に違いがあるため、実際に塗装する前の塗料選びがとても重要です。
DIYリフォームでは、仕上がりや機能だけでなく、作業性も考慮しなければなりません。
油性塗料はきつい臭いがあり、長期間臭いが継続することもあるため、柱塗装にはおすすめできません。
室内塗装では屋外塗装ほどの耐候性が求められないこと、水性塗料の耐久性が向上していることからも、柱塗装では水性塗料をおすすめします。
家の構造である柱は、家の耐久性にも影響があるため、補修なども忘れずに行いましょう!

WEBライター 原野 光佳(はらの るか)
WEBライターとして、さまざまなジャンルの記事を執筆しています。インテリアデザインやおしゃれな家具・雑貨、色の持つ効果などに関して勉強中です。化粧品や食品などもオーガニックを好んでおり、ユーザー目線でオーガニックペイントの魅力を伝えていきます!
