化学物質や匂いに敏感な方、アレルギー体質の方は塗装の際の塗料が原因で起こる目の痒みや吐き気などが心配かもしれません。 特に、敏感肌の方や小さなお子様がいるご家庭では、健康へのリスクが気になりますよね。私の経験でも実家の外壁塗装を行った際に気分の悪くなった家族がいて数日ホテルに避難した覚えがあります。外の塗装ならまだしも、室内の塗料でアレルギー反応してしまう場合は部屋にいることができないので大変です。 近年DIYが人気で自分たちで部屋の壁の色塗りや家具の塗装リフォームなども手軽に初心者ができるようになりました。最近はいろいろの種類の塗料が発売されており、臭いのないものやアレルギーの原因となる化学物質の入っていないタイプもあります。 そこで今回の記事では、アレルギーを引き起こしにくい安全な塗料の選び方から、塗装中の具体的な対策などを解説します。 Happy Painting🎵
目次
塗料によるアレルギーの原因と症状
① 塗料に含まれる有害物質とは

塗料には、私たちの健康に影響を及ぼす可能性のある化学物質が含まれています。 特に、揮発性有機化合物(VOC)やホルムアルデヒドなどが代表的です。 VOCは、塗料が乾く際に空気中に放出され、これを吸い込むことで体に影響を及ぼすことがあります。 ホルムアルデヒドは、シックハウス症候群の原因物質として知られ、長時間の曝露で健康被害を引き起こす可能性があります。 これらの物質は、特に敏感な方や子ども、高齢者にとって注意が必要です。
全ての塗料にこのような物質が含まれているとは限りませんので安心してください。
② 塗料アレルギーの主な症状

塗料によるアレルギー反応は、さまざまな症状として現れます。 例えば、皮膚にかゆみや発疹が出ることがあります。 また、目が赤くなったり、涙が出たりすることもあります。 さらに、喉の痛みや咳、鼻水などの呼吸器系の症状が現れることもあります。 これらの症状は、塗料に含まれる化学物質に対する体の防御反応として起こります。人によって症状は違います。また、今まで大丈夫だったのに急に症状が出る場合もあります。
アレルギーを引き起こしにくい安全な塗料の選び方
① 低VOC・ゼロVOC塗料の特徴

暮らしの中で、無農薬やオーガニックの食べ物を好む人や、痒くなるからコットンの下着をできるだけ身につける、化粧品は無添加が好き、ということはよくあります。自分に合った生活をしている人がほとんどだと思います。 塗料も暮らしの中で使うもので、たくさんの種類が市場にあります。オーガニックや自然素材の塗料、油性塗料、水性塗料などあまり馴染みがないものかもしれません。でも塗料は人が吸う空気に関係してきます。 食料品や化粧品と同じようにアレルギーが出にくいもの、有機溶剤が入っているものや、そうでないものがあります。 まず大事なのはVOCが入っていないものを選ぶことです。VOCとは揮発性有機化合物のことです。 低VOCやゼロVOCの塗料は、揮発性有機化合物の含有量が少ないか、全く含まれていない塗料です。 これにより、塗装中や乾燥時に有害なガスの放出が抑えられ、室内空気の質が向上します。 特に、アレルギー体質の方や小さなお子様がいるご家庭では、これらの塗料を選ぶことで健康リスクを低減できます。 また、環境への負荷も少ないため、地球に優しい選択とも言えます。
② 水性塗料と油性塗料の違い

1. 水性塗料とは 水性塗料は、溶剤として「水」を使用する塗料です。 このため、揮発性有機化合物(VOC)の量が少なく、人体に優しく環境負荷も低いのが特徴です。 DIY初心者でも扱いやすく、臭いがほとんどないため、室内での使用にも向いています。 また、水で希釈できるので、掃除や片付けも簡単です。 特に、お子さまやペットがいる家庭では、水性塗料が好まれることが多いです。
2. 油性塗料とは 一方、油性塗料は「溶剤(シンナーやペイントシンナーなど)」を使用している塗料です。 油性塗料は水に溶けず、耐久性や光沢感が高いことから、屋外や金属部分の塗装によく使用されます。 ただし、油性塗料はVOCが多く含まれているため、刺激臭があり、乾燥中には換気が必要です。 また、塗り終わった後の掃除にはシンナーが必要となるため、扱いには注意が必要です。
③ 塗料の成分表示とSDSの確認方法

塗料を選ぶ際には、成分表示や安全データシート(SDS)を確認することが重要です。 これらの情報には、含有されている化学物質やその濃度、使用上の注意点などが記載されています。 特に、アレルギーの原因となる物質が含まれていないかを確認することで、安全な塗料を選ぶ手助けとなります。 SDSは、メーカーのウェブサイトや販売店で入手できる場合が多いので、購入前に必ず確認しましょう。
塗装作業中のアレルギー対策
① 換気の重要性

① 換気の重要性
塗装作業中は、室内の空気を新鮮に保つことが非常に大切です。 塗料に含まれる有害物質が空気中に放出されるため、これらを吸い込まないようにする必要があります。 窓を開けたり、換気扇を使用して、常に空気の流れを確保しましょう。 特に、乾燥中も有害物質が放出されることがあるため、作業後もしばらくは換気を続けることが望ましいです。
② 保護具の使用方法

③ 作業環境の整備と清掃
作業環境を整えることも、アレルギー対策には欠かせません。 作業前に部屋を整理し、不要なものを片付けておくと、塗料が付着するリスクを減らせます。 また、作業後は速やかに清掃を行い、塗料の飛散やこぼれを取り除きましょう。 これにより、有害物質の残留を防ぎ、次回の作業時にも安全な環境を維持できます。
まとめ
の記事では、塗料によるアレルギーのリスクと、それを避けるための安全な塗料の選び方、そして塗装中の具体的な対策について解説しました。 塗料に含まれる有害物質が原因となるアレルギー症状を避けるためには、低VOCや自然素材の塗料を選ぶことが大切です。 さらに、適切な換気や保護具の使用も重要なポイントです。 これらの知識を活用することで、家族全員が安心して過ごせる空間を作ることができます。 塗装を楽しむためにも、ぜひ今回紹介したポイントを参考にして、安全で快適なDIYを始めてみましょう。